友の会会報 No.13
2007.08
up

◆特集◆
特集@「現代の医療体制とBDORT医学の将来性」シンポジウム
特集A BDORTとAnti-Aging、Anti-Longevity
O-リングのわ
ORTでの患者 体験談
学会発表レポート
<連載>仙人伝説
林原グループ代表 林原 健 氏
<連載コラム>
O-リングテストのABC
O−リングテスト創始者の大村恵昭教授の
最近の研究について
日本BDORT協会ニュース
友の会会報 NO.12
November,2006
友の会会報 NO.11
November,2006
友の会会報 NO.10
November,2005
友の会会報 No.9
November,2004
友の会会報 No.8
November,2004
友の会会報 No.7
November,2003
友の会会報 No.4
November,2002
 
友の会会報No.3
November,2002
友の会会報 No.2
November,2001
O−リングテスト時に生じるキャンセル現象
友の会会報 創刊号
November11,2000
第4回国際シンポジウム
塩分摂取について』  
バックNO.
2007.06.25

毎月初めに更新

バックNO.2005/7月〜12月

バックNO.2005/1月〜6月
バックNO.2004

協会員医師による健康ワンポイント
今月の質問
生理痛に対して針灸師として
どのような治療をされているか?

2007.06.25

「ORT友の会」会員登録はこちら
バイ・ディジタルO−リングテストに相当の知識と経験があり、実力があると認められた先生のリスト

まだまだ寒い日が続いていますが、この寒い時期に気をつけたいのが血圧の変化です。寒い日の朝や深酒、入浴などが原因で血圧の変動が激しくなり、脳卒中や心筋梗塞を引き起こす可能性も高まります。
今月は、「寒い日の血圧変動」に関する情報をお届けします。

(1)血圧とは何か
○血管内を流れる血液が血管の壁を押す力のこと。血液は、心臓が縮んだときに送り出され、広がったときに戻ってくるが、縮んだときの血圧を最大血圧(収縮期血圧=上の血圧)、広がったときの血圧を最小血圧(拡張期血圧=下の血圧)という。
○一般に血圧は、安静にしているときや睡眠中は低くなり、運動しているときや食事のときに高くなる。一日でいうと、明け方から高くなり、日中高く、夜睡眠すると下がる。
【血圧の基準】
●1978年のWHOによる定義
・正常値:上→140mmHg以下(100mmhg未満は低血圧) 
  下→90mmHg以下
・境界域高血圧:上→141〜159mmHg 下→91〜94mmHg の両方またはいずれか
・高血圧:上→160mmHg以上 下→95mmHg以上 の両方またはいずれか
●2004年10月日本高血圧学会(外来血圧)
・正常値:上→130mmHg未満(100mmhg未満は低血圧)
  下→85mmHg未満
・高血圧(WHOでいう境界域高血圧を含んでいる)
:上→140mmHg以上 または下→90mmHg以上
●2003年5月アメリカ高血圧委員会
・正常値:上→120mmHg未満(100mmhg未満は低血圧)
 下→80mmHg未満
・高血圧(WHOでいう境界域高血圧を含んでいる)
:上→140mmHg以上 または下→90mmHg以上
・正常と高血圧の間を“前高血圧”(上が120〜139、下が80〜89)とする

☆総合的に考えると、上130〜140位(または下85〜90位)は少し注意した方が良く、上140以上(または下90以上)からは十分注意していった方が良いと考えられる。
(2)血圧が上がる原因
○冬の寒さ:
寒さにより交感神経が刺激されて血管が収縮する
・特に気をつけたいのが早朝の血圧
→ 冷える + 目が覚めて神経が活発になると血圧は上がる
○飲みすぎ:
適量の飲酒は血管を広げて血圧を下げるが、飲みすぎると、翌朝酔いがさめる頃に血圧が上昇しやすい
○冬の入浴:
特に、入浴中に突然死する高齢者が多くなる(加齢で循環器系の調整機能が低下しているのに加え、冬場に熱い湯に長く入る傾向がある)
○冬の運動不足:
塩辛く油っぽい食事、野菜不足
○ストレス
○高齢者、肥満者、睡眠時無呼吸症候群の人たちも早朝になりやすく注意
 
(3)血圧が上がることによって引き起こされる病気
○国内では3人に一人が高血圧とされる
高血圧になると→血管がもろく、硬くなる動脈硬化へ進む→血液の流れが詰まる
→脳卒中や心筋梗塞を引き起こす(血液が流れにくくなっている高血圧の人は注意)

・脳卒中とは:脳の血管が破れたり、詰まったりする病気で、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血の3つに分けられる

・心筋梗塞とは:心筋(心臓を動かす筋肉)に酸素を含んだ血液を運んでいる血管が詰まり、極端に細くなって、その部分より下に血液が流れなくなり、心筋が回復できないまでに壊れてしまう。40代から増え、50、60代がピーク。
○ある調査では、入浴中の死亡事故で死者の8割が65歳以上の高齢者。
 11月から3月までの寒い時期に集中し、12月と1月で全体の3分の1を占める。
 その死因の内訳:循環器系疾患(心筋梗塞など)58%
 脳血管系疾患(脳内出血、くも膜下出血など)15%
 水死11%
(4)脳卒中や心筋梗塞が起きる共通の原因(血圧上昇の原因)
○冬の寒さ(気温の低さ)脳卒中や心筋梗塞は早朝から午前中が多い(午前6から正午に発症する確率は、ほかの時間帯と比べて心筋4割、脳卒中5割)
○飲みすぎ
○冬の入浴(急に熱い湯に入る)
○喫煙
○(冬の)運動不足
○(冬の)急な運動
○塩辛く油っぽい食事(栄養のアンバランス)と野菜不足
○ストレス
○高齢者、肥満者
○糖尿病、心臓病の人
(5)予防のためにできること1
○急に寒いと血管が収縮しやすいので、保温に気を付ける(=血圧をコントロールする)
○防寒対策をする
○飲酒の適量:エタノール換算(全体量にアルコール度数をかける)で、
 男性→1日30ml(ビール大瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2、3杯)
 1週間200mlまで。
 女性→その半分
 ・1杯目は15〜20分かけてゆっくり飲むと良い(飲みすぎないため)
○食事:塩分は控えめに
○禁煙
○糖尿病や心臓病の人は治療に専念
○肥満に注意
○適度なスポーツ(=ストレス解消)
○お年よりは水分補給にこころがける

(6)予防のためにできること2(風呂の入り方)
【高齢者の入浴中突然死の予防8か条】

1. お湯は38〜41度で、20分以上の長湯は避ける
2. 脱衣所の暖房化や、浴槽を浅くするといった転倒防止策をする
3. 一番風呂は避ける(浴槽が暖まり、湯も熱すぎない)
4. 浴槽への給湯はシャワーを利用、蒸気でよく室内を暖める(一人暮らし向け)
5. かけ湯(足元からおなか、肩へぬる目のお湯を体の端から心臓に向け少しずつかける)や半身浴(水位を下げたり腰掛けなどを入れて、みぞおちまで湯につかる。寒いときにはタオルをかける)などの工夫をする
6. 血圧降下剤は入浴前後に服用せず、飲酒後の入浴も避ける
7. 高血圧、糖尿病などの既往症のある人は特に注意
8. 入浴の際は家族に声をかける  
 (京都府立医大法医学教室の安原正博教授による)
☆生活習慣を見直したり、急な寒さに気を付けて、急激に血圧が変化しないように気を付けていきましょう。
(参考文献)
・『日本高血圧学会2004年版ガイドライン』日本高血圧学会、ライフサイエンス出版、2004年12月。
・「冬の伏兵(下)−心筋梗塞、脳卒中に注意」『医療』朝日新聞、2004年12月27日付。
・「血圧」、「脳卒中」「心筋梗塞」『マイドクター 家庭医学大辞典 第二版』講談社、1996年11月。



 

 

Copyright(c) 1981-2006 @Japan Bi-Digital O-Ring Test Medical Society @All rights reversed 無断複製、転載を禁ず
  〈日本バイ・ディジタルO−リングテスト協会〉
〒830−0032
福岡県久留米市東町496 東町ビル
TEL 0942-38-4181  FAX 0942-37-4131
お問合せ