Chlamydia 反応性関節炎は,関節外の部位への一次感染の結果として生ずる。 反応性関節炎は,関節外の部位への一次感染の結果として生ずる。エルシニア,サルモネラ,クラミジアなどの病原体による消化管感染および泌尿生殖器感染の 1 〜10%で,反応性関節炎あるいは早期脊椎関節炎が発現する。なかでも,泌尿生殖器領域の性感染症の原因で最も多いChlamydia trachomatisは特に重要である。C. trachomatisとボレリアの有無を確認する。Medical Tribune [2004年3月11日 (VOL.37 NO.11) p.03]
クラミジア菌がアルツハイマー病に関連 進行性の慢性疾患に感染性の原因を特定するのは極めて困難であるが、神経生物学関連誌「Neurobiology of Aging4月号掲載の研究では、一般的な呼吸器細菌のクラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)とアミロイド斑との関連性が非遺伝性アルツハイマー病患者の脳で確認された。 加齢に伴う慢性疾患研究を目的とした米フィラデルフィア大学整骨医学センターの研究者らがアルツハイマー病のヒトの脳から同細菌を分離し、アミロイド斑素因のないマウスの鼻腔に噴霧したところ、アミロイド斑の沈積が進行し、部分的なアルツハイマー病のモデルが生じた。 研究はクラミジア・ニューモニエがアルツハイマー病患者の脳の90%に存在するという過去の知見に基づくもので、研究立案者のBrian Balin氏は同細菌がアルツハイマー病を引き起こすことを指摘している。[2004319/Health Day News]
クラミジアによる新興感染症〜シムカニア感染症とは〜小児細気管支炎の25%にシムカニアが関与   埼玉医科大学感染症科・感染制御科山崎勉講師 Simkania negevensis (以下シムカニア)は,新しく発見されたクラミジア目シムカニア科の微生物で,呼吸器疾患の増悪因子だけでなく,動脈硬化症への関与も疑われている。従来,ウイルス感染症とされていた小児の急性細気管支炎では,実に25%に関与していることが指摘されており,その治療法を大きく変えることになるかもしれない。また,高齢者の予後に重大な影響を及ぼす市中肺炎や慢性閉塞性肺疾患(COPD)にもシムカニアが関与することが知られており,今後は1989年に提唱された病原微生物であるChlamydia pneumoniaeと,同様の手順を踏んだ研究が必要と見られている。シムカニア感染症について,埼玉医科大学感染症科・感染制御科(小児科)の山崎勉講師に聞いた。
加齢黄斑変性症はクラミジア感染で起きる可能性がある 2005-11-12 00:00:00 滲出型加齢黄斑変性症(AMD)患者から採取した9つの脈絡膜新生血管膜を免疫染色とPCRで解析した結果、免疫染色においては9つのうちの4つから、PCRでは9つのうちの2つからクラミジア・ニューモニエがというバクテリアが検出されました。 一方、AMDではない患者の22検体からはクラミジアは検出されませんでした。 またクラミジア・ニューモニエは、ヒトマクロファージによるVEGF製造と網膜色素上皮細胞によるIL-8MCP-1の製造を亢進しました。VEGFIL-8MCP-1は、滲出型AMDの原因となる血管新生を促進する免疫モジュレーターです。以上より、慢性炎症を誘導しうる病原体と血管新生を亢進するサイトカインがAMD患者の脈絡膜新生血管膜から検出されることがあり、これらの感染がAMDの病理に寄与している可能性が示唆されました。 
加齢黄斑変性症はクラミジア感染で起きる可能性がある 2005-11-12 00:00:00 滲出型加齢黄斑変性症(AMD)患者から採取した9つの脈絡膜新生血管膜を免疫染色とPCRで解析した結果、免疫染色においては9つのうちの4つから、PCRでは9つのうちの2つからクラミジア・ニューモニエがというバクテリアが検出されました。一方、AMDではない患者の22検体からはクラミジアは検出されませんでした。またクラミジア・ニューモニエは、ヒトマクロファージによるVEGF製造と網膜色素上皮細胞によるIL-8MCP-1の製造を亢進しました。VEGFIL-8MCP-1は、滲出型AMDの原因となる血管新生を促進する免疫モジュレーターです。 以上より、慢性炎症を誘導しうる病原体と血管新生を亢進するサイトカインがAMD患者の脈絡膜新生血管膜から検出されることがあり、これらの感染がAMDの病理に寄与している可能性が示唆されました。
クラミジア・トラコマチスは予想を超えるスピードで進化している/新たな疾患が出現する恐れがある 2006-11-21 クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatisは公衆衛生上きわめて影響の大きい偏性細胞内バクテリアです。その感染者は世界人口の十分の一を超え、感染により不妊症や失明などが引き起こされることもあります。自由生活性バクテリアにおいては、遺伝的組換えが遺伝子多様性の主要な供給源となっています。クラミジアのような細胞内バクテリアでも組換えが起こりうると分かっていますが、組換えが進化に重要な役割を果たしているのかどうかは分かっていませんでした。20年以上前から実験用に使用されている19の参照株と、最近の臨床単離10株を使って、クラミジア・トラコマチスの遺伝的組換えの頻度と重要性を調べた遺伝子解析の結果が2006117日のGenome Research誌に発表されています。解析の結果、遺伝的組み換えは広範囲で起きていると分かりました。いずれの臨床単離株でも複数の遺伝子座で組換えが起きており、同一のクローン系統に属するものは一つもありませんでした。いくつかの参照株では遺伝子座間で系統発生的な不一致がみられました。たとえば、1つの参照株では、別の参照株由来の組換えが起きていると疑われる株が一つありました。従来、クラミジア・トラコマチスは単独あるいは2つの遺伝子によって株が分類されてきました。今回の解析結果から、この分類と臨床上の表現型には不一致があり、その不一致は広範囲で組換えが生じていることに起因していると分かりました。この研究成果から、進化、宿主細胞適応、新たなクラミジア疾患の出現などの可能性を考慮した臨床株の遺伝的基盤を精査する新たな方法が示唆されました。