マイコプラズマ マイコプラズマ・ニューモニエが正常ヒト気管支上皮細胞のサブスタンスP 前駆体遺伝子発現を亢進 (第100回米国胸部学会議より)National Jewish Medical and Research Center, Denver, CO, USA  M. Kraft 氏 Kraft氏らはこれまでに,喘息患者では健常者に比べ, マイコプラズマPCRで陽性を示す割合が高いこと,またマイコプラズマ陽性の喘息患者では肺機能の改善にクラリスロマイシンが有効なことを報告していた。サブスタンスPを介した炎症と喘息の関係についてはまだ確固たるコンセンサスは得られていないが,喘息患者の気道でサブスタンスP線維の増加が認められること,あるいはマイコプラズマPCRが陽性であった喘息患者の気道上皮で,サブスタンスPの受容体であるneurokinin-1が上昇していることなどが報告されている。そのためKraft氏らは,マイコプラズマへの曝露がヒト気管支上皮細胞(NHBE)においてサブスタンスP前駆体の発現を亢進させるのではないかと考え,今回の検討を行った。その結果,マイコプラズマに感染させたNHBEにおいて,サブスタンスPの前駆体であるpreprotachykinin-APPT-A)の発現亢進が見られたことから,マイコプラズマが気道の炎症を亢進する可能性が示唆された,と報告した。
トキソプラズマ 妊娠中にトキソプラズマに感染した女性の子供は統合失調症になりやすい 2005-05-27 00:00:00 妊娠女性の血液サンプル中のトキソプラズマ抗体レベルと彼女等の子供が統合失調症になる割合を調べたところ、血液サンプル中のトキソプラズマ抗体レベルが高い女性の子供はおよそ2.6倍統合失調症になりやすいという結果となりました。 20054月のAm J Psychiatry誌に発表された研究成果です。血液中のトキソプラズマ抗体レベルが中等度の女性の子供と統合失調症発症に相関はありませんでした。妊娠中の血液中のトキソプラズマ抗体レベルが高い女性は、妊娠中にトキソプラズマに感染したと考えられます。トキソプラズマ感染は予防可能です。今回の結果が正しいとすれば、妊娠中のトキソプラズマ感染を予防することで子供が統合失調症になるのを防げるかもしれません。  Maternal exposure to toxoplasmosis and risk of schizophrenia in adult offspring. Am J Psychiatry. 2005 Apr;162(4):767-73.
トキソプラズマに感染している女性からは男の子が生まれやすい  2006-10-14 チェコ共和国のマタニティークリニックで1996-2004年に生まれた1,803人の赤ちゃんの診療記録を解析したところ、トキソプラズマに感染していない女性に比べてトキソプラズマに潜伏感染している女性からは男の子が生まれやすいという結果が得られました。トキソプラズマ・Toxoplasma gondiiは、世界中において人に最も多く認められる寄生虫の1つです。解析の結果、母親の血中の抗Toxoplasma gondii抗体のレベルが上昇するにしたがって男の子が生まれる割合が高くなりました。最も抗トキソプラズマ抗体レベルが高い女性においては女児と男児の割合が12.6の割合となっていました。研究者等は、トキソプラズマ症に関連した免疫抑制または免疫調節が雄の胚の生存に有利に作用しているのではないかと推定しています。
H.pyroli 〜食道癌とH. pylori感染〜 扁平上皮癌のリスク高める 〔ストックホルム〕 消化性潰瘍や遠位の胃癌を引き起こすことが知られているHelicobacter pyloriH. pyloriの感染と,食道の腺癌罹患リスクの低下に関連があることが指摘されてきたが,カロリンスカ研究所(ストックホルム)のWeimin Ye博士らは,H. pyloriに感染している胃粘膜萎縮患者は食道の扁平上皮癌リスクが増加する傾向にある,とJournal of the National Cancer Institute(2004; 96: 388-396)に発表した。
ヘリコバクター・ピロリ菌は2型糖尿病にも関与か 胃潰瘍や胃癌、動脈硬化性疾患を引き起こすとされるヘリコバクター・ピロリ(H. ピロリ)菌。糖尿病分野でも、「H. ピロリ菌への感染が、慢性炎症状態を介して2型糖尿病の発症を誘発する」との疑いが持たれているが、関連性を否定する報告もあり一定の見解は得られていない。
ヘリコバクターピロリ菌感染はNSAIDs服用患者の上部消化管出血のリスクをおよそ2倍高くする 2004-06-07 08:07:42 NSAIDsで上部消化管出血がおきた患者80人とNSAIDsを服用しているが出血は認められない患者80人を比較したところ、NSAIDsを服用しており上部消化管出血が認められる患者の多くでヘリコバクターピロリ菌感染が認められました。200451日のAm Med J誌に発表された研究成果です。この試験の解析から、ヘリコバクターピロリ菌感染は、NSAIDs服用患者における上部消化管出血のリスクをおよそ2倍高くするという結果となりました。
ノーベル生理学・医学賞、ピロリ菌発見した豪の2氏に スウェーデンのカロリンスカ研究所は3日、2005年のノーベル生理学・医学賞をオーストラリアの西オーストラリア大のバリー・J・マーシャル教授(54)と同国のJ・ロビン・ウォーレン医師(68)に授与すると発表した。授賞理由は「ヘリコバクター・ピロリ菌の発見と胃炎、胃・十二指腸かいようにおける役割の解明」。賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億4600万円)は2人で分ける。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。両氏は、1982年、ストレスや生活習慣が原因と考えられていた胃炎や胃・十二指腸かいようは、ピロリ菌の感染が引き金になることを明らかにした。この発見は、ピロリ菌を除去する除菌治療につながり、難治性の消化性かいよう治癒に道を開いた。病理医であるウォーレン氏は、胃・十二指腸かいよう患者から採取した病変部の約50%に、らせん形の小さな細菌が存在することを発見。この細菌がいる近くの粘膜には必ず炎症があることも突き止めた。ウォーレン氏と一緒に患者100人を調べたマーシャル氏は、未知の菌を培養することに成功。自ら菌を飲むことで、実際に感染することを証明した。この菌は、ヘリコバクター・ピロリ菌と名付けられ、2人は、ピロリ菌が胃炎や胃・十二指腸かいようの原因になるとの説を提唱した。胃・十二指腸かいようは、ピロリ菌の感染に加え、胃酸が関与すると考えられる。胃酸分泌を抑制することで、治療できるが、菌が残っているとしばしば再発する。両氏らの研究で、ピロリ菌を胃から根絶することにより、完治出来ることが示された。 ピロリ菌は人類の約半数の胃に感染し、十二指腸かいようの90%以上、胃かいようの約80%がピロリ菌が原因とされる。 (読売新聞) - 10月3日21時54分更新
ヘリコバクターピロリ感染患者には鉄不足と鉄欠乏性貧血の割合が多い 2006-01-17 00:00:00 National Health and Nutrition Examination Survey (1999-2000) に参加した3歳以上の7462人のデータを解析したところ、ヘリコバクターピロリ感染患者には鉄不足と鉄欠乏性貧血の割合が多いと分かりました。 ヘリコバクターピロリ感染患者は鉄不足と鉄欠乏性貧血を起こすリスクがそれぞれ1.4倍、2.6倍高くなっていました。 消化性潰瘍の有無に関わらずこのリスク上昇が認められました。
ヘリコバクター・ピロリ感染を除去するとパーキンソン病患者のmotor fluctuationが改善する  2006-09-27 ヘリコバクター・ピロリ(HPに感染しており、運動機能の日内変動(motor fluctuation)を有するパーキンソン病患者34人を対象にした二重盲検試験で、HP感染を除去するとL-Dopaの吸収が有意に上昇して運動障害が改善するという結果が得られました。また、この試験の結果からL-Dopa薬物動態の改善と一致して胃炎/十二指腸炎スコアが有意に低下しました。この結果から、motor fluctuationを有するHP感染パーキンソン病患者においてHPを駆逐するとL-Dopa薬物動態が変化して臨床症状が改善すると示唆されました。20066月のNeurology誌に発表された研究成果です。
バージンオリーブオイル中のフェノール成分はヘリコバクターピロリ菌の強力な殺菌作用を有する 2007-02-12 - 大部分の消化性潰瘍や一部の胃癌がヘリコバクターピロリ菌と関連しています。また、抗生物質治療に耐性を有するヘリコバクターピロリ菌が全世界で認められます。Biotoday
カンジダ 外陰膣カンジダ症の再発を繰り返す女性は慢性ストレスを被っている 2005-11-06 00:00:00 1年間で4回以上外陰膣カンジダ症を発現した女性35人と外陰膣カンジダ症ではない健康な女性35人を対象にした試験の結果、外陰膣カンジダ症の再発を繰り返す女性は慢性的なストレスで免疫機能が障害されている可能性があると示唆されました。 ストレスを反映するコルチゾールは通常朝に上昇します。しかし外陰膣カンジダ症を再発する女性では朝のコルチゾール上昇が認められませんでした。これは慢性ストレスを反映していると考えられています。この慢性ストレスにより免疫機能が低下し、外陰膣カンジダ症の原因となる酵母の感染を許してしまっていると考えられました。 
ヒスタミン アレルギー性鼻炎患者は片頭痛にもなりやすい  2006-08-31 ヒスタミンは片頭痛の病理に関与することが知られています。アレルギー性鼻炎にもヒスタミンが関与しており、鼻腔は中枢神経系に近接しています。以上の背景より、アレルギー性鼻炎は片頭痛を誘発するという仮説をたて、その仮説が正しいかどうかを294人を対象にして調査した結果がAnn Allergy Asthma Immunol誌に発表されています。調査の結果、アレルギー性鼻炎患者の76人中26人(34%)はInternational Headache Societyの片頭痛のクライテリアに合致する頭痛を有していました。一方アレルギー性鼻炎ではないグループ(57人)でこのくらいテリアに合致する頭痛を有する割合は僅か4%2人)でした。以上より、アレルギー性鼻炎患者の方がそうでない人よりも14.3倍片頭痛を有するリスクが高いという結果となりました。
尿酸ニョウサン 血清尿酸レベルの高い黒人は高血圧を起こしやすい  2006-11-06 Atherosclerosis Risk in Communities (ARIC) 試験参加者のデータを解析したところ、白人よりも黒人において血清尿酸レベル高値と高血圧がより強く相関すると分かりました。この試験では、試験参加時に高血圧症を患っていなかった9,104人のデータを解析しました。試験開始時の被験者の年齢は45-64歳(平均53歳)でした。解析の結果、血清尿酸レベルと高血圧の発現が正に相関し、この相関は黒人でより強くなっていました。また、黒人の中では黒人女性よりも黒人男性の方がこの相関がより強くなっていました。
トリ型結核菌 トリ型結核菌がマクロファージやアメーバに感染するときに重要な病原遺伝子島が同定された 2007-06-20 - 重篤な肺感染症を引き起こすバクテリア・トリ型結核菌(Mycobacterium avium)はマクロファージに感染して免疫機能を障害させます。
B群レンサ球菌感染症 早発型B群レンサ球菌感染症 今なお存在する年間発生率の人種格差 【7月20日】早発型B群レンサ球菌(GBS)感染症の年間発生率に今なお人種格差がみられる、という調査結果が『Morbidity and Mortality Weekly Report』7月20日号に報告された。2003-2005年において、白人乳児のB型レンサ球菌感染症発生率は順調に減少したが、黒人乳児では70%増加した。一方、生後0-6日の乳児における2003-2005年の総発生率は2000-2001年に比べて33%低下した。
風疹フウシン 風疹患者数、例年の倍のペース 赤ちゃんへの影響も4例 妊娠中にかかると、赤ちゃんが難聴などになる恐れがある風疹で、今月中旬までの報告患者数が、00年以降で最も多くなったことが、厚生労働省の調査で分かった。これまで、年間3000人程度の感染者数だったが、今年は半年でこの数字を超え、例年の倍のペースになっている。同省はワクチン接種などを勧めている。 風疹の流行状況は、全国約3000カ所の小児科医からの報告で調べている。13日までに3258人が風疹と診断された。特に、群馬、大分、栃木、鹿児島の各県で目立つ。  00年以降、1年間の報告数は2561〜3123人で、今年は例年の2倍近いペースで流行が広がっていることになる。 大人や子どもが風疹に感染しても、比較的軽い症状で済むことが多い。だが、妊娠初期の女性がかかると、おなかの赤ちゃんもウイルスに感染し、白内障や難聴、心臓病など「先天性風疹症候群」(CRS)になる可能性がある。CRSは、00〜03年は毎年1例だったが、今年は東京と岡山で2例ずつ報告されている。  風疹の予防にはワクチンが有効。厚労省は、特に妊娠前の女性は、なるべくワクチンを打って欲しいと呼びかけている。 (2004/06/26)
ピロリ菌 胃がん、なぜ日本人に多い?=遺伝子タイプ関与か−ピロリ菌感染者調査・名古屋大 胃がんの原因となるヘリコバクター・ピロリ菌に感染しても、胃がんのなりやすさは遺伝子の型によって異なり、日本人の大半はなりやすい型であることが、名古屋大大学院の浜島信之教授らの研究で分かった。横浜市で開かれる日本がん学会で4日、発表する。胃がん発生にはさまざまな要因があるが、日本や韓国などは欧米よりも発生率が高く、多くがピロリ菌に関連しているとされる。同教授らは、ピロリ菌感染者が胃がんを発症する場合、胃粘膜の委縮から胃がんへと段階的に進行することに着目。感染者の日本人248人の遺伝子を調べ、委縮に移行した人としていない人との違いを分析した。その結果、「PTPN11」という遺伝子の一部の型が「GG」「GA」の人は5〜6割の高率で胃粘膜委縮が起きており、「AA」の人では1割強にしかみられなかった。日本人の9割以上はGG型とGA型で、AA型は1割に満たず、ピロリ菌感染から胃粘膜委縮に移行するリスクが高いことが示唆された。 9月29日時事通信
ピロリ菌 胃がん予防、萎縮性胃炎前にピロリ菌の早期除菌が効果的 胃がんを引き起こすとされるヘリコバクター・ピロリ菌の除菌を、胃壁が変化する「萎縮(いしゅく)性胃炎」発症の前にすると胃がんの予防効果が高いことが、和歌山県立医大の一瀬雅夫教授(第2内科)らの大規模な調査でわかった。早期の除菌が有効であることを示すデータで、横浜市で開かれている日本癌(がん)学会で3日、発表した。萎縮性胃炎は、胃壁が薄くなり、胃酸の分泌が減る状態。ピロリ菌感染者の約3割に見つかり、10年以上を経てがんになることが多い。一瀬教授らは、1994年以降に、和歌山県で胃がん検診を受けた40歳以上の男性で、ピロリ菌に感染した人のうち、4129人を約10年間追跡し、胃がんの発症率などを調べた。
ピロリ菌 ピロリ菌>感染持続のナゾ判明 東大チーム 50歳以上の日本人の半数が感染しているとされるピロリ菌が、胃の中で感染を持続させる仕組みを、東京大医科学研究所などの研究チームが解明した。ピロリ菌は胃かいようや胃がんの原因になるとされる。抗生物質による除菌以外の新たな治療法の開発につながる成果で、11日発行の米科学誌に掲載される。胃や腸の表皮細胞は絶えず自ら細胞死を引き起こし、2〜3日ごとに新たな細胞と置き換わることで病原菌の感染から身を守る。その中で、ピロリ菌が長期間、感染し続ける仕組みは謎だった。 笹川千尋・東京大医科学研究所教授(細菌学)らは、ピロリ菌に感染したスナネズミでは、細胞死が通常の半分程度しか起きないことを発見。一方、「CagA」というたんぱく質を作れないピロリ菌を作り、スナネズミに感染させると、通常通り細胞死が起きた。このため、ピロリ菌は胃粘膜にCagAを注入することで細胞死を抑制していると結論した。ピロリ菌の中には、薬に耐性を持つ菌も出始めている。笹川教授は「細胞死を抑制する経路を断てれば、持続感染を防ぐ新たな治療法への布石になる」と話している。【西川拓】
マイコプラズマ 病原性細菌のマイコプラズマに骨格 病原性細菌のマイコプラズマに骨格
肺炎を起こす病原性細菌マイコプラズマにくらげのような細胞骨格があることを大阪市立大の研究グループが解明。治療薬の開発が期待される。写真 特殊な処理で浮かび上がった骨格(同大の宮田真人教授提供)(時事通信社)
ピロリ菌 ピロリ菌>やっぱりがん誘発 北大がマウス実験で初証明 胃がんの原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌が作り出す「CagA」と呼ばれるたんぱく質によって、がんが発症することを北海道大の畠山昌則教授(分子腫瘍(しゅよう)学)の研究チームがマウスを使った実験で証明した。ピロリ菌が直接、生物の体内でがんを引き起こすことを確かめたのは初めてだという。全米科学アカデミー紀要(電子版)に8日発表した。研究チームは、全身の細胞でCagAを作るよう、受精卵の段階で遺伝子操作したマウスを222匹作った。うち2匹は約1年半後には胃がんを、4匹は小腸がんを発症した。さらに、17匹が白血病などの血液がんを発症し、CagAが胃がん以外にも関係する可能性も浮かんだ。一方、通常のマウス100匹も観察を続けたが、がんは発症しなかった。実験では、マウスの体内で「SHP−2」という酵素に関係した酵素が異常に活性化していることも判明。一方、CagAとSHP−2が結合できないようにしたマウスでは、がんは発症しなかった。 畠山教授は「ピロリ菌に感染した人すべてが胃がんになるわけではないが、除菌の有効性を示唆する結果だ。SHP−2を標的にした治療法の確立も求められる」と話した【関東晋慈、千々部一好】
トキソプラズマ <トキソプラズマ原虫>除草剤で治療に効果 阪大が解明 1月10日7時41分配信 毎日新聞 脳炎や胎児の奇形、流産などを起こす寄生虫のトキソプラズマ原虫が、感染した細胞を破って別の細胞に寄生する際、みずから作った植物ホルモンを情報伝達に利用していることが分かった。植物ホルモンの働きを抑える除草剤で治療効果を示すデータも動物実験によって得られており、新たな治療薬開発につながることが期待される。10日付の英科学誌ネイチャーで、大阪大微生物病研究所の永宗喜三郎助教(寄生虫学)らが発表する。トキソプラズマは長さ100分の1ミリ程度で細胞内に寄生。日本では約1割、世界では3分の1の人が感染しており、胎児に感染した場合、奇形や流産になることもある。また、エイズなどで免疫力が落ちると、脳炎などで死ぬこともある。永宗助教によると、遺伝子解析の結果、進化の過程で、植物ホルモンを作る細菌を取り込んだとみられることが判明。感染細胞に植物ホルモンを作用させると、休眠状態のトキソプラズマが細胞を破って外に出た。植物ホルモンは、細胞内から外に出る際のサインになっているらしい。実験で感染させたマウスは2週間で8割が死んだが、除草剤で植物ホルモンの阻害薬「フルリドン」を毎日注射すると、死ぬのは2割に減ったという。植物ホルモンのサインを阻害することで、トキソプラズマの活動を抑えたとみられる。フルリドンは動物には害がなく、治療薬への応用が期待される。【根本毅】
結核菌 [医学] 結核菌はPtpAを分泌してマクロファージによる消化に抵抗する 結核菌はマクロファージに侵入してファゴソーム-リソソーム融合を含む細胞内破壊メカニズムを回避して疾患を引き起こします。 2008.5.17 Biotoday