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CRP |
炎症マーカーCRPが高い人は大腸癌になりやすい |
2004-02-05 01:48:53 心臓病・癌に関する長期間の臨床試験に参加したアメリカ
Washington Countyの住人およそ23,000人を対象にした試験から「炎症マーカーであるC-reactive protein (CRP) レベルが高い人は大腸がんになりやすい」という結果となりました。2004年2月4日のJAMA誌に発表された研究成果です。CRPレベルが上位1/4の人は下位1/4の人に比べて2.55倍大腸がんになりやすいという結果となりました。 |
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メタボリックシンドローム例と糖尿病例のリスク層別化にCRPを利用可能 |
近年、動脈硬化性疾患のマーカーとして注目されているC反応性タンパク(CRP)が、カテゴリー化するとメタボリックシンドローム(MetS)例における冠動脈イベントの有力な予知因子であると、米国University of CaliforniaのSahista Malik氏が報告した。米国の大規模横断試験を解析した結果で、セッション「メタボリックシンドロームと動脈硬化惹起的脂質代謝異常」で報告された。 |
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炎症が目の病気と結腸がんに関連 |
2つの独立した研究から、炎症の指標であるCRP(C反応性蛋白質)の血中濃度の高まりが結腸がんや加齢性黄斑変性症(AMD)のリスクに関連していることが明らかになった。標準グループと比較して、後に結腸がんを発症した成人の初期の血中CRP濃度はより高かったことが発見された。研究者達は黄斑障害のない183人(コントロール)、黄斑障害が少しある200人、黄斑障害が中程度の325人と黄斑障害がかなり進行した222人を比較した。 その結果、血中CRP濃度の高まりが黄斑障害が中程度 |
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動脈硬化の増悪因子としてのCRP |
倉林教授はCRPの意義について,「炎症という側面から見た動脈硬化は血管壁局所の炎症だが,同時にこの局所的な炎症が全身の炎症反応を引き起こしており,それがCRP値に反映されているとも考えられる。血管局所の炎症反応の発生過程で放出されるTNF-α,IL-1βといったサイトカインは,これらの下流にあるIL-6を刺激し,IL-6は直接的に肝臓に働いてCRPを産生させる。 CRPは心血管疾患を予測しうるマーカーとしてだけでなく,最近,血管内皮細胞のE-セレクチン,VCAM-1,ICAM-1,MCP-1などの接着因子やケモカインの発現を誘導し,マクロファージのLDL取り込みを促進する直接的な炎症メディエーターとしての側面も報告されている |
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炎症マーカーで結腸直腸癌を予測 |
〔米メリーランド州ボルティモア〕 C反応性蛋白質(CRP)が心疾患リスクの上昇と関連することは既にわかっているが,ジョンズホプキンス大学(ボルティモア)のThomas
“Tate” P. Erlinger助教授らの研究で,CRPが結腸癌リスクの特定にも役立つことがわかった。詳細はJAMA(2004;
291:585-590)に発表された。CRP値高いと結腸直腸癌に罹患しやすい.11年間にわたるフォローアップの結果,血中のCRP値が高い者(中央値2.44mg/L)は低い者(同値1.94mg/L)に比べ,結腸直腸癌に罹患しやすいことがわかった。Erlinger助教授は「CRP高値は,心疾患,脳卒中,糖尿病といったいくつかの異なる慢性疾患のリスク上昇と関連付けられていたが,今回は結腸癌との関連が示唆された。炎症が癌のリスクを上昇させる機序を解明する今後の研究結果を踏まえて考えるべきであろう」と述べている。 |
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Cペプチドレベルが長期間にわたって高い男性は大腸癌に3倍なりやすい |
Physicians' Health Studyに参加した男性およそ470人を13年間追跡調査した結果「インスリン分泌量を反映しているCペプチドレベルが長期間にわたって高い男性は大腸癌に3倍なりやすい」という結果となりました。 2004年4月7日のJ Natl Cancer Inst誌に発表された研究成果です。 この結果から常にインスリンレベルが上がりっぱなしの生活は糖尿病になるばかりか大腸癌にもなる恐れがあるとわかりました。 |
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歯周病の治療は循環器疾患のリスクマーカー・CRPを低下させる |
歯周病患者102人を対象にした1年間の試験から「根面平滑化と歯石除去という物理的な歯周病治療に加えて抗生物質治療を併用すると循環器疾患のリスクマーカーであるC-reactive proteinのレベルが低下する」とわかりました。 International Association for Dental Research meetingで発表された研究成果です。また、抗生物質と物理的な治療を併用した場合と物理的な治療のみの場合の両方で、血栓のリスクマーカーであるfibrinogenレベルが低下しました。 |
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母乳で育った子はコレステロールバランスやCRPレベルが良好 |
新生児926人を母乳または乳児用ミルクに振り分け、その子が13-16歳になった時の血液検査から「母乳で育った子供は、HDLコレステロールに比べたLDLコレステロールの割合(LDL/HDL)と血栓に関わる物質・CRPのレベルが低い」とわかりました。 2004年5月15日のLancet誌に発表された研究成果です。 926人のうち13-16歳までフォローできた人数は216人でした。 |
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CRPの上昇 結腸直腸癌リスクと関連 加齢黄斑変性の危険因子との報告も |
〔ニューヨーク〕
ジョンズホプキンス医学研究所(メリーランド州ボルティモア)のThomas P. Erlinger博士らの研究で,血中のC反応性蛋白質(CRP)の上昇が結腸直腸癌リスクの増加と関連することがわかり,JAMA(2004; 291:
585-590)に発表された。これに続いて,ハーバード大学(ボストン)のJohanna M.
Seddon博士らは,多施設ランダム化比較試験から抽出された930例を対象としたケースコントロール研究を行い,CRPの上昇は加齢黄斑変性(AMD)の独立した危険因子で,炎症がその病因となっている可能性を認め,JAMA(2004; 291: 704-710)に発表した。「炎症は,結腸の腺腫細胞の腺癌細胞への転換を促進することが報告されている。さらに,CRPの有力な刺激因子である多機能サイトカインのインターロイキン-6が,原発性および転移性結腸癌細胞株の成長を促進することもわかっている」 |
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怒りは心疾患をもたらす炎症リスクを上昇させる |
心身医学関連誌「Psychosomatic
Medicine」9月号掲載の研究では、怒り、敵対心、抑うつの程度が高い健常者は、動脈炎症の指標であるC反応性蛋白(CRP)の血中濃度も高いことが判明し、怒りを鎮静させることによって心臓を救える可能性があることが示唆された。 研究者らは、喫煙習慣のない18歳から65歳の健常な男女121人の血中CRP濃度を調べ、同じ日に各参加者の怒り、敵対心、抑うつの程度を一連の標準的な心理学的テストを用いて測定した。その結果、このような傾向の強い人は、落ち着いた人に比べてCRP濃度が2〜3倍高く、喫煙、肥満、高血圧などの心血管リスクファクター(危険因子)がない場合でも、否定的な感情が大きく影響することが明らかになった。 |
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CRPレベルが高い重度の肥満患者はカロリー制限ダイエットよりも低炭水化物ダイエットの方が効果的かもしれない |
2004-10-14 23:30:18 86%が糖尿病または代謝症候群の重度の肥満患者78人を対象にした6ヶ月間の「低炭水化物ダイエット vs 通常のカロリー制限ダイエット」試験で、ベースラインで炎症マーカー・C反応性タンパク質レベルが非常に高かった(>3 mg/dL)患者では低炭水化物ダイエットの方が通常のダイエットよりもCRPレベルが低下するという結果となりました。 2004年9月15日のAm
J Med誌に発表された研究成果です。患者全般で、低炭水化物ダイエット、通常のダイエット共に血中の脂質バランスを改善し、CRPレベルを低下させました。 |
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CRPレベルが高い重度の肥満患者はカロリー制限ダイエットよりも低炭水化物ダイエットの方が効果的かもしれない |
2004-10-14 23:30:18 86%が糖尿病または代謝症候群の重度の肥満患者78人を対象にした6ヶ月間の「低炭水化物ダイエット vs 通常のカロリー制限ダイエット」試験で、ベースラインで炎症マーカー・C反応性タンパク質レベルが非常に高かった(>3 mg/dL)患者では低炭水化物ダイエットの方が通常のダイエットよりもCRPレベルが低下するという結果となりました。 2004年9月15日のAm
J Med誌に発表された研究成果です。患者全般で、低炭水化物ダイエット、通常のダイエット共に血中の脂質バランスを改善し、CRPレベルを低下させました。 |
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肥満患者で心血管マーカー・CRPレベルが高い理由 |
2005-09-20 00:00:00 肥満患者では、心血管疾患に関わるマーカー・CRP(C-reactive
protein)のレベルが高いことが知られていますが、そのメカニズムは分かっていませんでした。このたび、脂肪細胞がサイトカインを分泌して炎症を起こし、炎症反応が引き金となって高レベルのCRPが脂肪細胞から分泌されると分かりました。また、脂肪細胞から分泌されるレジスチンというホルモンもCRPの分泌を促しました。レジスチンはインスリン抵抗性や2型糖尿病の発病に関わるタンパク質です。 CRP分泌への薬剤の影響を調べたところ、スタチンやアスピリンは脂肪細胞からのCRP分泌を防ぐと分かりました。患者の観察から、スタチンやアスピリンはCRPレベルを低下させることが分かっていましたが、今回の結果はその観察結果が正しいことを示しています。 ただし、まだ分からないことがあります。たとえばなぜ脂肪細胞が炎症性のサイトカインを分泌するのか?CRPはサイトカインによる炎症反応にどのように関与しているのか?などは今後の研究課題です。 Release of
C-Reactive Protein in Response to Inflammatory Cytokines by Human Adipocytes:
Linking Obesity to Vascular Inflammation. Journal of the American College of
Cardiology. Volume 46, Issue 6 , 20 September 2005, Pages 1112-1113 |
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C反応性たんぱく質:動脈硬化と強く関連 筑波大が解明 |
細菌に感染すると増加する「C反応性たんぱく質」(CRP)が動脈硬化と強く関連していることを、筑波大人間総合科学研究科の範江林・助教授(基礎医学)らが突き止めた。心筋梗塞(こうそく)の危険因子である可能性が強く、新たな動脈硬化予防薬の開発につながる成果という。22日付の米国病理学専門誌に掲載された。◇新たな動脈硬化予防薬にも
CRPは肝臓で作られ、細菌に感染すると分泌される免疫たんぱく質。炎症の指標として用いられる。範助教授らは、動脈硬化を起こすよう遺伝子を組み換えたウサギと正常なウサギを使った実験で、動脈硬化のウサギでは血液中のCRPが最大で正常の約28倍まで増加することを確かめた。一方、ヒトの心筋梗塞の患者の場合、動脈硬化の病変部分にCRPが特異的に多く沈着していることも突き止めた。範助教授は「CRPが動脈硬化の発症にかかわり、心筋梗塞の危険因子のひとつである可能性が強い。CRPの合成を抑制する新たな動脈硬化予防薬の開発につなげたい」と話している。【和泉清充】毎日新聞 2005年9月23日 19時17分 |
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体内炎症、大腸がんの黄信号…厚労省調査 |
体内の炎症の程度を示す「CRP」というたんぱく質の値が高いほど、大腸がんになりやすいことが、厚生労働省研究班の大規模調査でわかった。CRPは通常の血液検査に含まれる項目。大腸がんの予防対策への活用が期待できそうだ。研究班(研究責任者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)は、男性約1万5300人、女性約2万6700人を11年半にわたり追跡調査。うち375人が大腸がんになった。がんにならなかった人も含め、約1100人について、調査前に提供を受けていた血液のCRP値を通常より100倍以上感度のよい方法で分析、4グループに分けた。その結果、大腸がんになる危険度は、CRP値の最高グループ(血液1リットル当たり0・96ミリ・グラム以上)が最低グループ(同0・24ミリ・グラム未満)より1・6倍高かった。研究担当の笹月静・国立がんセンター予防研究部研究員は「大腸がんの危険が高い人をえり分け、予防対策に生かすのに参考になる基礎的成果だ」と話している。CRP(C Reactive Protein)C・リアクティブ・プロテインの略。体内で炎症が起きると増えるたんぱく質。細菌感染症や関節リウマチなどによる炎症で値が高くなる。値が高いと、なぜ大腸がんの危険度が高まるのかはわかっていない。(2006年4月19日 読売新聞) |
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炎症マーカー・CRPのレベルが妊娠初期に高いと早産になりやすい |
早産(妊娠37週以前に出産)した女性117人と早産ではなかった女性117人の妊娠初期(5.3-19.3週)のCRPレベルを比較したところ、早産女性では妊娠初期にCRPレベルの上昇が認められました。早産女性の妊娠初期のCRP レベルは3.2ユニットであり、満期出産の女性では2.4ユニットでした。妊娠初期にCRP レベルが8ユニット以上であった女性は早産をおこすリスクが2.55倍高くなっていました。CRP レベルと早産の相関は、他の早産の要因とは独立していました。 |
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繊維を摂ると血中の炎症マーカー・C反応性タンパク質(CRP)レベルが低下する |
006-04-03 00:00:00 健常人524人を対象にした1年間の追跡調査の結果、適度な繊維の摂取で血中の炎症マーカー・C反応性タンパク質(CRP)レベルが低下すると分かりました。この試験では、被験者のおよそ18%のCRPレベルが3mg/L以上の高値を示していました。繊維摂取量とCRPレベルの相関を調べたところ、繊維摂取量が最も低いレベルの人に比べて、繊維摂取量が最も多い人ではCRPが高値を示すリスクが63%低くなっていました。この試験に参加した被験者のうち、繊維摂取量が最も多かった人の繊維摂取量は1日およそ22gです。これは、推奨用量の範囲内です。すなわち、適度な繊維の摂取でCRPレベルの上昇を抑制できると考えられました。 CRPレベルの上昇は心疾患と関連があると考えられています。したがって、繊維を適度に摂取するとCRPレベルが低下して心疾患も予防できると考えられました。 |
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炎症と高感度CRP |
炎症とは組織障害などによって活性化された単球/マクロファージが、IL−6やIL−1、TNFαなどを分泌し、特にIL−6が肝細胞を刺激しCRPなどの急性相反応性蛋白の産生を誘導し、血中濃度が上昇することになります。急性相反応性蛋白には図のような種類がありCRP
は他の急性相反応性蛋白と異なり、短時間(約6時間)で上昇し、48〜72時間でピークに達し、血中半減期が4〜6時間と短いので、現在の生体内の炎症状態を正確に反映するといわれています。ある病院の基準として,0.5mg/dl以下(健康)、0.5〜1mg/dl(風邪や軽症の炎症)1mg/dl以上(外傷、免疫不全、心筋梗塞、リウマチ、悪性腫瘍、細菌感染症)、10mg/dl以上=入院レベル(重症細菌感染症、脳梗塞、リウマチ活動期、腫瘍など)と示されています。又20mg/dlを超えたら病院内個室管理、30mg/dl以上は生命の危機であると示されていました。 |
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高感度CRPやLp-PLA2のレベルは脳卒中後の転帰の予測に有用 |
2006-10-30 虚血性脳卒中を初めて起こした患者467人を対象にした試験の結果、高感度CRP(high-sensitivity C-reactive protein、hs-CRP)やリポたんぱく関連ホスホリパーゼA2(lipoprotein-associated
phospholipase A2、Lp-PLA2)のレベルは脳卒中後の転帰に関連すると分かりました。Lp-PLA2レベルが低い患者に比べてLp-PLA2レベルが高い患者は脳卒中を再発するリスクが高くなっていました。このことから、Lp-PLA2濃度は脳卒中再発の予測因子になりうると分かりました。一方、高感度CRPは脳卒中の再発リスクとは相関せず、死亡リスクと関連しました。また、高感度CRPの濃度は脳卒中の重症度と関連しました。 |
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C反応性タンパク質(CRP)はアンジオテンシン2型受容体をダウンレギュレートして高血圧を引き起こす |
2007-02-20 -
循環血液中のC反応性タンパク質(CRP)の慢性的な上昇は高血圧のリスク上昇と関連します。しかしCRPの上昇が高血圧の直接的な原因になっているかどうかは不明でした。Biotoday |
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アテローム動脈硬化〜
高感度CRP値上昇が早期徴候に |
〔米ミネソタ州ロチェスター〕 メイヨー・クリニック(ロチェスター)心臓病学のBijoy K. Khandheria教授らは,心筋梗塞を引き起こす動脈閉塞状態の原因となる炎症は,完全閉塞に至る前から閉塞状態を引き起こす主因となっており,高感度C反応性蛋白質(hs-CRP)値はプラークの存在とその重症度に最も緊密に関連した単一要因である,とArchives of Internal Medicine(2004; 164: 1781-1787)に発表した。 |
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炎症マーカー・CRPレベルが高い人は気管支異形成が進行するリスクが高い |
2006-03-06 00:00:00 1.2mmを超える大きさの気管支異形成を有する喫煙経験者または喫煙者65人を対象にした6ヶ月の試験で、血漿中の炎症マーカー・CRPレベルが高い人は気管支異形成が進行するリスクが高いと分かりました。 65人のうち半数は6ヵ月後に気管支異形成が進行しており、このうち64%はベースラインでのCRPレベルが高値を示しました。 CRPが0.5
mg/L以下あった人で気管支異形成が進行したのは僅かに1例(13%)でしたが、 CRPレベルが0.5 mg/Lを超える人では54%(31/57)で気管支異形成が進行しました。この結果から、ベースラインで CRPレベルが0.5
mg/Lを超えていると気管支異形成が進行するリスクが9.6倍高いと分かりました。 Reference Progression of Airway Dysplasia and C-Reactive
Protein in Smokers at High Risk of Lung Cancer. American Journal of
Respiratory and Critical Care Medicine Vol 173. pp. 535-539, (2006) |
IL-6 |
高感度CRPやIL-6のレベルが高い閉経後女性は糖尿病の発現リスクが高い |
2007-08-16 -
心血管疾患や糖尿病ではない50-79歳の閉経後女性82,069人を対象にしたプロスペクティブ観察試験の結果、炎症性サイトカイン・高感度CRP(high-sensitivity
C-reactive
protein、hs-CRP、hsCRP)やIL-6のレベルが高い閉経後女性は糖尿病の発現リスクが高いと分かりました。 Biotoday |
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炎症性のサイトカイン・IL-6はhepcidinを誘導して貧血をもたらす |
感染症や自己免疫疾患では慢性的な貧血がしばしば認められます。マウスのモデルから、炎症疾患に伴う貧血には、肝臓で作られるホルモン・hepcidinが必要であることがわかっています。 2004年5月のJ Clin Invest誌に発表された研究成果から、hepcidinは炎症性のサイトカイン・Interleukin-6によって誘導されるとわかりました。 |
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乳癌患者における持続性の疲労感のバイオマーカーが同定された |
2006-05-02 乳癌生存者のおよそ1/3が、気力を失わせるような疲労感を長年に渡って経験しています。このたび、この持続性の疲労感に関連するバイオマーカーが同定されました。この研究成果は、Clinical Cancer Research誌の2006年5月1日号に掲載されています。Cousins Center for Psychoneuroimmunology, UCLA Semel Institute
for Neuroscience, UCLA Jonsson Cancer Centerの研究者・Alicia Collado-Hidalgo等が同定したバイオマーカーは2つの要素で成り立っています。1つは、免疫細胞の一つ・単球の表面に存在するインターロイキン-6受容体(IL-6R)に比した血中遊離IL-6Rの割合です。通常は、IL-6Rは単球の細胞膜に埋まっていますが、乳癌患者では、多数のIL-6Rが単球から剥がれ落ちて血液循環している場合があります。遊離したIL-6RもIL-6に結合する能力があります。血液中で結合した遊離IL-6RとIL-6は、通常はサイトカイン/受容体活性化に反応しない脳細胞等と相互作用をする可能性があります。たとえば遊離IL-6RとIL-6の複合体は、疲労感を調節している脳の細胞に作用する可能性があります。研究者等が同定したバイオマーカーのもう一つの要素はCD69+T細胞です。CD69は、T細胞の初期活性化の指標となる膜タンパク質です。そして、研究の結果、CD69+T細胞の数が少なくて、遊離IL6R/単球膜結合IL6Rの割合が高い乳癌患者は持続性の疲労感を被る可能性が高いとわかりました。 |
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内臓脂肪はIL-6の分泌を介して全身性炎症やインスリン抵抗性の発現に寄与しうる |
2007-03-17 -
胃バイパス手術を受ける超肥満患者(BMIが54.7)の門静脈の血液を調べたところ、内臓脂肪は炎症性サイトカイン・IL-6を門静脈に高レベル分泌していると分かりました。Biotoday |
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関節リウマチ、抗体で改善 免疫関与のIL6阻害 大阪大と中外製薬が開発 |
関節リウマチにかかわるタンパク質インターロイキン6(IL6)の働きを抗体で抑え、症状の改善を狙う薬を、大阪大の岸本忠三教授(免疫学)らが開発した。リンパ節が腫れ、発熱や貧血が起きるキャッスルマン病の治療薬としては既に承認されており、関節リウマチへの適応拡大を厚生労働省に申請中。開発関係者は「今年中に承認を」と期待している。 |
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炎症の鍵握るタンパク質 谷口東大教授らが発見 |
病原体や外傷から体を守るために起きる炎症の鍵を握っているタンパク質を谷口維紹東京大教授(免疫学)らの研究チームがマウスを使った実験で突き止め、23日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。炎症は生体防御反応の1つだが、長引けば関節リウマチや大腸がんなど病気の原因になる。谷口教授は「今回の成果を応用すると、炎症の制御や病気の治療法開発につながる」と話している。このタンパク質はIRF―5。炎症を直接起こすのはサイトカインと呼ばれるタンパク質の一種、インターロイキン―6などで、それらの生成にIRF―5が不可欠であることが分かった。実験では、遺伝子操作でIRF―5を体内で作れなくしたマウスに、ウイルスに似た合成RNAなど炎症を引き起こす物質を注射。すると、炎症にかかわるサイトカインは生成されなかった。 (共同通信) - 1月24日6時10分更新 |
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Rasは、腫瘍形成や血管新生を促進するIL-6の分泌を促す |
2007-07-17 -
Rasの過活動状態は、腫瘍形成の徴候である細胞の異常増殖を引き起こします。Biotoday |
TNF |
慢性の関節炎は,こわれたDNAが消化されないことが一因のようだ nature |
染色体のDNAは,細胞の自殺である「アポトーシス」や赤血球の生成の過程において,ばらばらにされる。通常こうしたDNAは,「マクロファージ」とよばれる細胞に取りこまれて,「DNA分解酵素II」という酵素で完全に分解されてしまう。大阪大学の川根公樹博士らは,DNA分解酵素IIの遺伝子をもたないマウスが,ヒトのリウマチ性関節炎によく似た慢性関節炎を発症することを発見した。このマウスでは,DNAを分解できずにためこんだマクロファージが,「TNF」という因子をつくることが示された。ヒトのリウマチでは,TNFに対する抗体が症状の緩和に使われる。そこで,TNFに対する抗体をマウスに投与したところ,関節炎の発症をおさえることができたという。今回の結果から,TNFが,関節の「滑膜細胞」という細胞に,炎症を引きおこすさまざまな因子をつくらせることが関節炎の原因だろう,と博士らはのべている。 |
プロスタングランジンD2 |
リウマチやアトピーなどの免疫過剰炎症、抑制物質を発見 |
大阪バイオサイエンス研究所(大阪府吹田市)などの国際チームは、リウマチやアトピー性湿疹(しっしん)のような自己免疫疾患の過剰な炎症を抑える働きがある物質を発見した。新たな治療法の開発につながる成果で、米科学アカデミー紀要の電子版に論文が掲載される。
大阪バイオサイエンス研の江口直美・元副部長(現早稲田大学先端バイオ研究所教授)と、米ハーバード大学、英ロンドン大学の共同成果。免疫の調節にかかわる物質「プロスタグランジンD2」が造血器官で作られる時にできる代謝産物に、リウマチなどの炎症を抑える働きがあることを突き止めた。
この代謝産物ができないように遺伝子を操作したマウスは、自己免疫疾患になると通常よりも炎症が強まった。逆に代謝産物が多くできるようにしたマウスは症状が軽かった。 |
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睡眠ホルモン”と判明 京大名誉教授ら 居眠り防止に道 |
睡眠を誘発する作用が知られている生理活性物質「プロスタグランジンD2(PGD2)」は、眠りの時間の調節に関係している「睡眠ホルモン」であることが、京都大名誉教授の早石修・大阪バイオサイエンス研究所理事長、成宮周・京都大医学研究科教授らのラットなどの研究でわかった。不眠の原因解明や「居眠り防止薬」開発に道を開くという。18日から京都市で開かれる「国際生化学・分子生物学会議」で発表する。 PGD2は脳などで作られる物質で、早石名誉教授が世界に先駆けて睡眠作用を確認した。アレルギー炎症の原因物質でもあり、研究が進んでいる。研究グループは、PGD2の情報を受け取る受容体の働きを阻害する薬剤を、ラットの脳内に注入し脳波を調べた。その結果、薬の量を増やすにつれて脳の活動時間も増えて2倍以上にまでなり、睡眠が抑制されることを確認。PGD2を合成する酵素の働きを抑えるセレンをマウスに注入しても、同様に睡眠が抑制された。PGD2が働く量によって、睡眠時間が調節されるらしい。セレンは、人間の必須ミネラルの一つで健康食品にも含まれているが、過剰摂取による不眠の副作用も報告されている。今回の研究で、セレンがPGD2の産生を抑制するため、不眠になる可能性が示されたという 京都新聞 |
IL-10 |
ウイルス感染が原因で起きる喘息では、インターロイキン10(IL-10)のレベルが上昇する |
2005-08-18 00:00:00 アレルギーが原因でおきる喘息とウイルス感染が原因でおきる喘息の原因を見分けることは容易ではありません。オーストラリアのJohn Hunter HospitalのPeter G. Gibson等によって、ウイルス感染が原因で起きる喘息では、インターロイキン10(IL-10)のレベルが上昇するとわかりました。ウイルスによる喘息症状の消失とともにIL-10のレベルも低下しました。この結果から、IL-10のレベルを測定することで、ウイルス感染による喘息かアレルギーによる感染かを見分けることが出来る可能性があると分かりました。 Interleukin-10 Gene Expression in Acute Virus-induced Asthma.
Am J Respir Crit Care Med. 2005 Aug 15;172(4):433-9. Epub 2005 May 13. |
CRP |
C反応性タンパク質レベル上昇は加齢性黄斑変性症のリスク上昇と関連する |
2007-10-10 -
加齢黄斑変性症(AMD)を発症する危険性がある4,914人を対象にした平均7.7年間の追跡調査の結果、炎症マーカー・C反応性タンパク質(CRP)のレベルが高い人はAMDを発症するリスクが高いと分かりました。Biotoday |
CRP |
妊娠中の異常脂質血症や炎症は早産リスクを高める |
新たな試験の結果、妊娠中の異常脂質血症や炎症マーカー・C反応性タンパク質(CRP)のレベル上昇は早産リスク上昇と関連すると分かりました。Biotoday2007 12/28 |
CRP |
CRPレベルと関連する7つの遺伝子座が同定された |
2008-04-26 - C反応性タンパク質(CRP)のレベル上昇は代謝症候群・糖尿病・心筋梗塞・脳卒中の発現リスク上昇と関連します。Biotoday |
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