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テストステロン |
脳内でのテストステロンレベルが低下するとアルツハイマー病になる |
2004-09-28 17:18:35 神経病理が正常で認知機能が正常な患者、軽度の神経病理を認める患者、アルツハイマー病患者合計45人の脳を比較した結果、脳内でテストステロンレベルが低下するとアルツハイマー病のリスクが高くなる可能性があると分かりました。2004年9月22日のJAMA誌に発表された研究成果です。 ‥>
Reference Age-Related
Testosterone Depletion and the Development of Alzheimer Disease. JAMA Vol.
292 No. 12, September 22/29, 2004 |
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糖尿病患者はテストステロン低下をおこしやすい |
2005-06-16 00:00:00 テストステロンレベルの低下は性欲低下、勃起不全、脂肪量の増加、筋肉量の低下、骨ミネラル量の低下、うつ病や疲労感などの様々な症状をもたらします。平均年齢60.5歳の男性2162人を対象にした調査の結果、糖尿病患者は性腺機能低下症に2.09倍なりやすいという結果となりました。この試験では、性腺機能低下症は「テストステロンレベルが300ng/dL未満またはテストステロンの補充療法中」という定義となっています。 Diabetes
& Glandular Disease ClinicのSherwyn L. Schwartz等がAmerican Diabetes Associationの年次総会で発表した研究成果です。 この臨床試験はAndroGelというテストステロン 1%のゲル製剤を販売しているSolvay社がサポートしました。 2005年3月にSolvay社はDEMAND (DiabEtes in Men on ANDrogens)というproof of concept臨床試験を開始しました。DEMANDでは糖尿病と精線機能低下症を患う男性を対象にしてAndroGelの有効性と安全性を検討します。この試験でAndroGelの有用性が確認されれば、第3相試験で有効性・安全性を確定させる予定です。 |
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性機能障害や若返りのためにテストステロンの補充をしている男性は前立腺癌の定期健診をするべき |
2005-08-17 00:00:00 テストステロンの補充療法が前立腺癌を引き起こすということは証明されていません。しかしながら、テストステロンの補充療法をするヒトは増えており、前立腺癌との関連を調べる必要があります。 UCSDの研究者等が、テストステロンで前立腺癌がおきる危険があることを注意喚起するために、テストステロン補充療法が原因で発病したと思われる20例の前立腺癌患者の症例報告を2005年8月のJ Urol誌に発表しています。 20例は性機能不全または若返りを目的としてテストステロンを補充していました。20例のうち11例はテストステロン補充開始2年以内に前立腺癌を発現しており、11人のうちの7人は1年以内に前立腺癌を発現しました。その他は28ヶ月から8年の間に前立腺癌がおきていました。 この結果から、テストステロン補充を開始してから数ヶ月または数年以内に前立腺癌が発現する可能性があると考えられました。テストステロン補充療法を受けている男性は、直腸指診による前立腺癌の定期健診が必要であると考えられました。 Testosterone
treatment linked with prostate cancer / Reuters |
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自閉症は男性ホルモンが原因か |
ケンブリッジ大学の精神医学の専門家らは自閉症者の脳について、男性の脳を強調したような構造であるという仮説を学術雑誌サイエンスに発表した。同専門家らは以前、自閉症者の脳と平均的な男女の脳の機能を比較し、自閉症者の脳が男性の脳の機能的特徴を強調したような働きを示すとの説を打ち出していた。今回の発表では、解剖学的構造においても、男性の脳の特徴を強調したような大脳皮質の拡大、小脳扁桃の顕著な発達などが自閉症者の脳に見られると報告した。こうした特徴が原因で、注意の対象範囲が狭い、社交的な行動が困難、といった自閉症者の症状が発生するという。同専門家らは、テストステロンなど男性ホルモンが胎児の段階で脳の発達に影響し、自閉症につながることも考えられ、これについてさらに研究が必要だとしている。 |
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老人の骨折防止に、男性でも女性ホルモンが必要 |
ボストン大学などの研究者によると、男性のお年寄りで女性ホルモンが少ない人は、骨折しやすいことがわかった、という。 この研究では、研究開始時に平均年齢が71歳だった男性老人793人を、約20年間追跡調査した。この老人たちを調べ、男性ホルモンのテストステロンと、女性ホルモンのエストラジオールが、どのくらいあったかを測定した。20年の経過後に調べたところ、その間に39人の老人が骨折したが、そのほとんどは、転倒による、腰骨の骨折だった。 この骨折の割合と、前に調べたホルモンとの関係を調べた。まず、男性ホルモンの骨折との間には関連はなかった。しかし、女性ホルモンがもっとも少なかったグル−プの老人は、骨折の割合が、女性ホルモンがもっとも多い老人の3倍だった。 さらに、男性ホルモンも女性ホルモンも、もっとも少なかった男性老人は、ホルモンが多かった老人よりも、骨折の割合が6倍だった。 |
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血清テストステロンが少ない男性は早死にする |
2006-08-16 筋肉量低下やインスリン抵抗性と関連する血清テストステロン低値は加齢において一般的に認められるコンディションです。1994年から1999年に2回以上血清テストステロンレベルが測定され、前立腺癌ではない40歳を超える退役軍人858人を対象にして、テストステロンレベルと死亡の関連を調査した研究の成果が8月14日のArchives of Internal Medicine誌に発表されています。これらの男性のうち166人のテストステロンレベルは低く、240人はテストステロンレベルが低値の時と正常の時が半々であり、残り452人のテストステロンレベルは正常でした。調査の結果、テストステロンレベルが低値の男性はテストステロンレベルが正常な男性に比べて死のリスクが88%高くなっていました。この結果から、男性退役軍人において、テストステロンレベルの低値と死亡率上昇が相関すると分かりました。さらなる前向き試験において、テストステロン低値と死亡率の関連を検討する必要があります。 |
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テストステロンレベルが低い高齢男性は転びやすい |
2006-10-28 65歳から99歳の高齢男性2587人を対象にした4年間の追跡調査で、テストステロンレベルが低い男性は転びやすいという結果が得られました。全体で、46%が転倒を1回以上経験しており、その多くの男性は度々転倒していました。テストステロンレベルが第1四分位の男性は第4四分位の男性に比べて転倒のリスクが40%くなっていました。 |
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テストステロンレベルが低い男性は糖尿病になりやすい |
2007-02-22 - Third National
Health and Nutrition Examination
Surveyに参加した20歳以上の男性1,413人のデータを解析したところ、テストステロンレベルが低い男性に糖尿病が多いと分かりました。 Biotoday |
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スペアミントのお茶は多毛症の女性の遊離テストステロンレベルを低下させる |
2007-02-22 -
トルコ南西部に位置するイスパルタのYenithornarbademliのAnamas台地にスペアミント・Mentha spicata
Labiataeが生息しています。この町の医師は、スペアミントやペパーミントを煎じたお茶は性欲を低下させると思っています。 |
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元気ない40〜50代、男性ホルモン60代より少なく |
一般に年齢とともに低下するとされる男性ホルモンの量について、日本人サラリーマンを調べたところ、働き盛りの40〜50歳代の中年層で最も低下しているとの意外な結果が出た。男性ホルモンはストレスの影響を受けやすいと言われており、調査した帝京大病院(東京・板橋区)泌尿器科の安田弥子(みつこ)講師は、「仕事でのストレスが男性の活力を失わせているのではないか」と話す。国際メンズヘルス学会誌に近く掲載される。20〜30歳代、40〜50歳代、60歳代以上の3世代に分けた健康な男性81人を対象に、活性型男性ホルモンの指標になる唾液(だえき)中のテストステロンの量を測定。一日のうちでも変動が大きいことから、2時間おきに唾液を採取してもらい変化を調べた。最も高いのは20〜30歳代だったが、次いで高いはずの40〜50歳代の中年層は、半数以上が退職者の60歳代よりもむしろ低かった。男性ホルモンが年齢とともに低下することは、国内外の調査で確認されており、その“常識”を覆す結果だった。テストステロンが低下すると、性欲や性機能の減退のほか、不安や不眠、認知能力の低下といった精神症状や、肩こりや腰痛といった身体症状として表れることが多い。安田講師は、「日本人男性は、勤勉で責任感が強く、管理職である40〜50歳代では仕事のストレスも増える。疲労や抑うつ感といった心身の様々な症状に、男性ホルモンの低下が関係している可能性がある」と話している。(2007年4月25日 読売新聞) |
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テストステロンレベルが低い高齢の男性は早死にする |
2007-06-08 -
50歳〜91歳の男性およそ800人を対象にした平均追跡調査期間18年の試験の結果から、テストステロンレベルが低い男性はテストステロンレベルが高い男性に比べて死亡リスクが33%高いことが確認されました。 Biotoday |
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女性の多発性硬化症患者ではテストステロンの濃度が低下している |
2005-01-17 19:07:12 多発性硬化症(Multiple
sclerosis、MS)の女性35人、MSの男性25人、コントロール36人の性ホルモンと脳の障害度を比較したところ、女性MS患者ではテストステロンの濃度がコントロールに比べて有意に低いという結果となりました。2005年2月のJournal of Neurology Neurosurgery and Psychiatry誌に発表された研究成果です。テストステロンレベルと症状の重症度またはMRIでの脳の障害部位には相関が認められました。男性においては、エストラジオールと脳の障害に相関が認められました。性ホルモンはMSの病理に関連していると考えられました。 |
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テストステロン |
男性ホルモンの低下がうつ病の発症に関係 |
◎血液中の男性ホルモンのテストステロン濃度の低下は、うつ病を発症しやすくなるようです。◎低い血液中の男性ホルモンのテストステロン濃度の低下はうつ病を発症しやすくなるようです。◎低いテストステロンのレベルの低い男性は、高い男性と比べて、うつ病の発症リスクが約 3 倍に増加することがわかりました |
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テストステロン |
出生前テストステロン暴露と摂食障害リスク低下が関連しうる |
2008-03-09 -
性別が異なる双子や性別が一緒な双子を対象にした試験の結果、出生前にテストステロンへ暴露した女性は摂食障害を発現するリスクが低いと示唆されました。Biotoday |
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DHEA |
高齢者がDHEAやテストステロンを服用しても身体機能、インスリン感受性、QOLは改善しない |
2006-10-19 デヒドロエピアンドロステロン(Dehydroepiandrosterone、DHEA)とテストステロンは抗加齢(アンチエイジング)サプリメントとして広く使用されていますがその長期のベネフィットは不明です。硫酸化型DHEAと生物的に利用可能なテストステロンレベルが低い高齢男性87人と硫酸化型DHEAのレベルが低い高齢女性57人を対象にした2年間の試験の結果、DHEAや低用量テストステロンを補充しても身体能力、インスリン感受性、QOLに対する身体的に有意義なベネフィットは認められないと分かりました。 |
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サプリメント・DHEAは中年発症のうつ症状を改善する |
2005-02-09 18:57:20 45-65歳の中高年発症のうつ病患者46人を対象にした6週間のプラセボ対照2重盲検試験で、処方箋なしで買えるサプリメント・デヒドロエピアンドロステロン(Dehydroepiandrosterone、DHEA)はうつ症状改善効果があるという結果となりました。2005年2月のArch Gen Psychiatry誌に発表された研究成果です。DHEAは最初の3週間は90mg/日服用し、続く3週間は450mg/日服用しました。この結果6週時点で、プラセボに比べてDHEA投与群の17-Item Hamilton Depression
Rating ScaleとCenter
for Epidemiologic Studies Depression Scaleが有意に改善していました(P<.01)。また、Hamilton Depression Rating Scaleが50%以上低下した患者数もDHEA投与群で多くなっていました(有意差がついているかどうかは全文を見ていないため不明です)。 |
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サプリメント・DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)はHIV感染患者のうつ症状を改善する |
2006-01-30 00:00:00 軽度のうつ症状を有するHIV感染患者145人(2/3はAIDS患者)を対象にした8週間のプラセボ対照試験で、サプリメント・DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)はHIV感染患者のうつ症状を改善するという結果が得られました。 DHEA で改善または著効を示した患者の割合は56%(43/77)で、プラセボ群では31%(21/68)でした。 また、女性ではDHEA 投与によってテストステロンレベルが有意に上昇しました。この上昇は男性では認められませんでした。 DHEA を投与しても、標準的な免疫機能の指標であるCD4+細胞レベルやHIVウイルスレベルの有意な変化は認められませんでした。 |
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あなたのDHEAは 老化度チェック |
「抗加齢」(アンチエイジング)という言葉が、医療の世界でも広がってきた。微小のがんも発見しやすいPET(ペット=陽電子放射断層撮影装置)に加え、老化度を測る「抗加齢ホルモン検査」を取り入れて体の状態を診断する施設も現れた。 (藤 英樹) 横浜市の「ゆうあいクリニック」(小沢幸彦院長)は、PETやコンピューター断層撮影(CT)、磁気共鳴画像装置(MRI)を使ったがん検診専門施設。昨年十月から「アンチエイジング・コース」を新設した。 「人間ドック目的の一般受診者は、四十−五十代の働き盛りが多い。がんの発見だけでなく、生活習慣病全般をチェックしたいという要望が強いので、PETだけでなくより幅広く体の状態をとらえる指標があればと考えた」と小沢院長はコース新設の理由を語る。 同コースを受診していた四十代後半の女性は、「最近胃に良性のポリープが見つかり、親族にがんが多いということもあって体が気になりだした」と言う。同時に片頭痛などにも時折襲われ、「老化が予想以上に進んでいるのではないか」と心配する。検診は超音波、MRI、PET−CT(両方を一つの機器に組み込み同時に撮影できる)などの順で進められた。女性は血液も採取された。がんチェックの指標となる腫瘍(しゅよう)マーカーなどに加え、血中の抗加齢ホルモン・DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の血中濃度を調べるためだ。同ホルモンはがん発生の抑制にも関係しているといわれるが、二十代をピークに減り始める。 同クリニックがDHEA検査を導入したのには理由がある。久留米大学(福岡県)医学部心臓・血管部門グループが昨年十一月に、米国心臓病学会で発表した疫学調査結果に強い衝撃を受けたためだ。同グループが同県内の住民のDHEAを測定し、二十七年後に生存調査を行ったところ、男性では血中濃度が二百マイクログラム以上の集団に比べ、百三十マイクログラム未満の集団の死亡数は六倍以上になった。同グループは「DHEAは長生きのバロメーターであり、体の維持に欠かせない役割を担っている」と結論づけた。 同クリニックは、老化度のチェックもPETでのがんの発見とともに健康維持には欠かせないと判断、DHEA値を重要な体の指標とした。 約五時間かかった検診の後、前出の女性は医師からPET画像を見ながらがんの可能性などについて説明を受けた。DHEAなどの値は二週間後に郵送される。同クリニックの桑田有希子医局長によれば、PETでがんが見つかる確率は1−2%。「むしろ他の生活習慣病の可能性が高い人が圧倒的に多い」と言う。血糖や血圧の値などとともに今後、DHEA値が重視されてくるとみられるが、久留米大の調査グループを率いる今泉勉教授は、検診の指標とされることに、こう注意もうながす。「生命予後にかかわる極めて重要なデータだけに、生命保険会社なども知りたがる。本人が知ることでショックを受ける懸念もある。取り扱いには慎重を期してほしい」 |
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成長ホルモン |
アルギニンに対する成長ホルモン反応でパーキンソン病から多系統萎縮症を正確に区別できる |
2007-01-26 多系統萎縮症(MSA)と孤発型パーキンソン病(PD)を見分けるのは困難な場合があります。パーキンソニズムが主要な運動症状のMSA患者69人(MSAp)、小脳症状が優勢なMSA患者26人(MSAc)、PD患者35人、健常コントロール90人を対象にして、アルギニンに対する成長ホルモン(GH)反応の差でMSAとPDを区別しうるかどうかを評価した試験の結果が2006年11月のAnnals of Neurology誌に発表されています。試験の結果、PD患者やコントロール群に比べてMSA患者ではアルギニンに対するGHの反応が有意に低くなっていました(p < 0.01)。アルギニンに対するGH 反応のカットオフ値を4μg/Lとした場合、検出感度と特異度ともに91%でPDからMSApを区別できました。また、同じくGH 反応のカットオフ値を4μg/Lとした場合、検出感度96%、特異度91%でPDからMSAcを区別することができました。このアルギニン検査のMSAの陽性適中率は95%でした。この結果から、アルギニンに対するGH 反応により、非常に正確にPDからMSAを区別できるとわかりました。 |
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成人後に成長ホルモン/IGF-1が不足すると癌、腎臓病のリスクが減って寿命が長くなる |
2005-03-25 18:43:35 生涯を通じて成長ホルモンとIGF-1が不足したラットと成長ホルモンレベルが正常なラットでは寿命に差はないが、人の思春期にあたる4-14週間のみ成長ホルモンを投与して、後は成長ホルモンとIGF-1を不足させたラット(成体後成長ホルモン不足ラット)は癌、腎臓病等の加齢性疾患がおきにくくなって寿命が延びました。 一方、成体後成長ホルモン不足ラットは、記憶、学習機能が悪化し、軟骨の変性が早まっていました。
すなわち成長ホルモン不足は諸刃の剣といえそうです。‥>
Reference Adult-onset growth
hormone and IGF-1 deficiency reduces neoplastic disease, modifies age-related
pathology and increases lifespan. Endocrinology 2005, 10.1210/en.2005-0058 |
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海馬で作られる成長ホルモンは、年齢、エストロゲン、ストレスへの暴露によって調節されている |
2006-03-31 00:00:00 これまでの研究で、脳の海馬で成長ホルモン(GH)が作られることがわかっています。 このたび、海馬で作られるGHは、年齢、エストロゲン、ストレスへの暴露によって調節されていると分かりました。2006年3月30日のPNAS誌オンラインバージョンに発表された研究成果です。 以下、PNAS誌に発表された研究成果です。・オスラットよりもメスラットの海馬でGHのmRNAレベルが高い。特にエストロゲンレベルが高い発情前期にGHのmRNAレベルが高かった。 ・卵巣切除したメスラットにエストラジオールを投与するとGH発現が上昇する。このGH発現に伴い、GHタンパク質が出現した。 ・GHタンパク質の出現と反比例してIGF-1 mRNAの発現が低下する。このことから、脳内でIGF-1とGHレベルはフィードバックの関係にあると分かった。 ・また、急性のストレスイベントに暴露すると、オスとメスの両方でGHの発現と生成が亢進した。しかしながら、メスでは、ストレスを受けた時の発情周期のステージに依存してGHの発現レベルは変化した。 |
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成長ホルモン放出ホルモンのアンタゴニストは脳血液関門を通過する |
2005-08-25 00:00:00 視床下部から分泌される成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)は、下垂体での成長ホルモンの合成と分泌を促進します。GHRHとそのmRNAは乳癌、卵巣癌、肺癌等で検出されます。このことから、GHRHは腫瘍促進因子である可能性があります。 様々な癌モデルにおいて、GHRHアンタゴニストの増殖抑制作用が確認されています。たとえば、GHRHアンタゴニスト(JV-1-36)はグリオブラストーマ細胞の増殖を抑制します。またグリオブラストーマと共にJV-1-36を移植すると、マウスの生存期間が延長することが確認されています。しかし、JV-1-36が腫瘍増殖を抑制する作用があることは分かっていますが、GHRHアンタゴニストが血液脳関門を通過するかどうかは分かっていません。今回、静脈注射したGHRHアンタゴニスト・JV-1-42は脳血液関門を通過して脳内に蓄積することが分かりました。この結果から、GHRHアンタゴニストは脳腫瘍の有効な治療法として期待できると考えられました。 |
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メラトニン |
メラトニンでパーキンソン病の進行を抑制できるかもしれない |
神経幹細胞上にはメラトニン受容体が存在し、メラトニンを神経幹細胞に投与すると神経栄養因子の1つ・BDNFのmRNAの発現レベルが上昇すると分かりました。2004年10月28日のBMC Neurosci誌に発表された研究成果です。 この結果から、メラトニンまたはメラトニンのような性質を持つ化合物は神経変性疾患、特にパーキンソン病の神経保護薬として有望と考えられました。 また、メラトニン受容体が神経幹細胞に発現していることから、メラトニンは神経の発達において重要な役割を担っていると考えられました。 |
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メラトニンは生殖器官に悪影響を与える危険がある |
2005-02-09 17:29:00 ウズラでの実験から、メラトニンはgonadotropin-inhibitory
hormone(GnIH)のレベルを調節していると考えられました。メラトニンを作る器官(眼と松果体)を取り除いたところ、ウズラでGnIHのレベルが低下しました。逆にメラトニンを与えるとGnIHのレベルが上昇しました。GnIHは思春期をもたらす性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)の働きやゴナドトロピンの放出を阻害することが示唆されています。この結果から、メラトニンをサプリメントとして服用すると、生殖器官や生殖機能に障害が出る可能性があると考えられました。
研究成果はPNAS誌に発表されます。 |
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メラトニンはやっぱり若返りの秘薬?!肝臓のアポトーシスを減らす――ラットで確認 |
メラトニンは脳の松果体が分泌するホルモン。メラトニンのサプリメントは、睡眠のリズムを整えるとされ、睡眠の質の改善や時差ボケ改善に利用されている。また、メラトニンには抗酸化作用があるため、“若返り効果”もあるとされてきた。 今回、スペインのレオン大学の研究者たちは、パリで開かれた欧州肝臓学会(4月13〜17日)で、ラットにメラトニンを経口摂取させたときの肝臓の若返り効果を発表した。体内に活性酸素が増えると、肝臓では細胞のアポトーシス(細胞の自殺)が増えるとされている。そこで、生後3カ月の若いラットと生後18カ月の年老いたラットに、1日当たり、体重1kg当たり、1mgのメラトニンを飲料水に混ぜて8週間飲ませ、メラトニンを飲ませなかった場合と比較した。すると、老いたラットにメラトニンをのませると、肝細胞の酸化ストレスが大幅に減り、また、肝臓のアポトーシスも減ることが示された。なお、ホルモンの一種であるメラトニンは日本ではサプリメントとしての販売は認められていない。 |
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メラトニンは加齢依存的なミトコンドリア障害や炎症反応を緩和する |
2007-04-26 -
細胞の老化スピードが速いマウスの用いた実験から、メラトニンの長期投与によって加齢依存的な心臓のミトコンドリアの機能障害を予防しうることが確認されました。Biotoday |
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エストロゲン |
女性ホルモン、肺がんリスク高める・厚労省研究班が調査 |
女性ホルモン剤が肺がんのリスクを高めることが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。研究チームは今回の調査結果を肺がんが発症する仕組みの解明につなげたい考え。成果は札幌市で開催中の日本癌(がん)学会で15日、発表する。
研究班は喫煙経験がない40―69歳の女性4万5000人を8―12年追跡調査した。このうち肺がんになった153人を詳しく調べたところ、子宮筋腫などの手術を受けて人工的に閉経し、エストロゲンなどのホルモン剤を多く使用した人は、使用していない人に比べて肺がんにかかるリスクが2倍以上高いことが分かった。
[2005年9月15日/日本経済新聞 朝刊 |
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エストロゲンはレプチンと同様の方法で摂食を抑制する |
007-01-09 視床下部の神経回路の入力構成をレプチンは変化させます。この変化によりプロオピオメラノコルチン(POMC)トーンが上昇し、摂食や脂肪が低下します。新たな研究から、エストラジオール(E2)はマウスやラットの弓状核POMCニューロンへの興奮性入力(excitatory input)数の上昇を誘発すると分かりました。すなわちエストラジオールはメラノコルチン細胞の再配置に対するレプチンの作用に似た働きをすると分かりました。この弓状核シナプス再構成はレプチンとは独立しており、シナプス再構成と平行して摂食・体重増の減少やエネルギー消費の増加が認められました。エストロゲンによって誘導される体重減少は、脳内のStat3活性化に依存していました。 |
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バソプレシン |
母と子を結びつけるホルモン発見 |
母と子を結びついているホルモンは、オキシトシンとバソプレシンであるとわかった、と、米ウイスコンシン大学のセス.D.ポラック博士(Seth D. Pollak)らが、2005年11月22日付けの「米国立科学アカデミー紀要」(Proceedings
of the National Academy of Sciences )で発表した。報告によると、脳下垂体から分泌される「オキシトシン」と「バソプレシン」の2つのホルモンは、授乳や水分のバランスを調節するなど、体の機能に影響を及ぼしているだけでなく、他の人と積極的に交わる気持ちを起こさせるなど、さまざまな社会的行動にも関係しているという。なかでも、母と子の社会的に結びつき、男と女の性的な結びつきに密接に関連しているという。そこで、ポラック博士らは、母と子の結びつきのなかでのホルモンの状態を調べた。まず、普通に育てられた4歳半の子どもを、抱かれるなど母親と体で接触したあと、子どもの尿からオキシトシンを調べた。その結果、30分後には、子どもたちのオキシトシンの濃度が高まっていたことを確認した。同じことを、母親がいないなど、母と子の間の愛情を知らずに育った子どもについてオキシトシンを調べたところ、濃度が上昇することはなかった。 |
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血圧上げるホルモン、実は下げる作用も・京大が解明 |
京都大学の辻本豪三教授らの研究チームは、血圧を上げると考えられていたホルモンに下げる働きもあり、血圧をうまく調節していることを突き止めた。研究成果をもとにすれば、治療効果が高く副作用の少ない昇圧剤や心不全薬を開発できる可能性があるという。成果は米科学アカデミー紀要の電子版に掲載される。
京大チームが解明したのは「バゾプレッシン」と呼ぶホルモンの作用。このホルモンは腎臓で作られる尿の量を調整する抗利尿ホルモンとして知られる。従来は血管を収縮させて血圧を上げると考えられていたが、マウスを使った実験の結果、体を循環する血液の量と心臓の拍動を調節して血圧を安定させていることが分かった。
医薬メーカーはこのホルモンを利用して昇圧剤や心不全薬などの開発を進めている。血圧を上げる作用だけ考慮して開発を続けると、副作用が起きる可能性もあるため、研究チームは今回の研究成果に注目するよう呼び掛けている。
(いきいき健康 NIKKEI NET) |
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コルチゾール |
「愛のホルモン」で夫婦間ストレスが減少 |
「love
hormone(愛のホルモン)」と呼ばれるオキシトシンに、夫婦げんかを鎮める効果があるという。オキシトシンは、人間関係や他人との心理的境界を健全に保つ能力に関係があると考えられているが、緊迫した状況でのストレスを軽減させるはたらきもあることが示され、ピッツバーグで開催された国際神経内分泌学会で報告された。 米エモリー大学(ジョージア州)精神学行動科学のBeate Ditzen氏らは、50組のカップルのうち半数にはオキシトシンの含まれる鼻腔スプレー薬を投与し、残りにプラセボ(偽薬)を投与した後、それぞれの抱える未解決の問題について模擬的に口論をさせた。唾液中のコルチゾル(ストレスの多い条件下で増大するホルモン)の濃度が測定され、カップルは自分たちの関係を評価するアンケートに回答した。 この結果、オキシトシン群では、プラセボ群に比べコルチゾル濃度に有意な減少がみられたという。さらにオキシトシン群の夫婦は、マイナスの感情もプラスの感情も素直に表現することができた。「心理学的見地からいえば、これはまさに争いを解決しようとする行動」だとDitzen氏は述べている。オキシトシンは脳で産生され下垂体から分泌されるホルモンで、人を信じる能力や互いをいたわる能力に関わりがあるとされている。昨年(2005年)秋に実施された日本と米国による共同研究では、オキシトシンを与えずに育てた雌マウスが仔マウスの世話をしないことがわかっている。このホルモンが、自閉症など一部の精神障害の治療にも有用である可能性を指摘する専門家もいる。今回の会議で発表された別の研究では、テストステロンやコルチゾルなどのホルモンがスポーツの「本拠地効果」の一端を担う可能性も示された。カナダのアイスホッケーチームを対象に試合前後のホルモン濃度を測定した結果、本拠地の試合では遠征試合に比べテストステロンおよびコルチゾルの濃度がいずれも高く、領地を守ろうとする意識とストレスがともに大きいことがわかったという。 [2006年6月20日/Health
Day News] |
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グルタミン酸 |
グルタミン酸:過剰で脳形成に障害−−東京医科歯科大など実験 |
胎児の時期に脳内で過剰に作られるグルタミン酸が脳形成に障害を起こすことを、東京医科歯科大などの研究チームがマウスの実験で明らかにした。脳の発達障害の治療薬開発に役立つかもしれないという。 グルタミン酸は神経細胞から放出され、脳内の情報を伝えている。研究チームは、不要になったグルタミン酸を排出できないようにしたマウスを作り、脳の発達の状態を観察した。その結果、認知や記憶をつかさどる大脳皮質、海馬、扁桃(へんとう)体、小脳の形成が異常になった。過剰なグルタミン酸が、成長に伴う神経細胞の移動を阻害したとみられる。研究チームの田中光一・同大教授は「ヒトでも、血流不足でグルタミン酸の排出経路が機能しなくなり、グルタミン酸過剰になっている可能性がある。脳は食事でとった物質が入り込まない関門があるので、調味料などで摂取したとしても、脳の障害には関与しない」と話している。【永山悦子】 毎日新聞 2006年8月9日 東京朝刊 |
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甲状腺機能ホルモン |
過塩素酸塩は低濃度でも甲状腺機能を障害する |
2006-10-24 過塩素酸塩は地下水など環境中に広く見出され、大量に摂取すると甲状腺機能障害を引き起こすことが知られています。甲状腺機能に対する過塩素酸塩の低濃度暴露の影響を検討した成果が2006年10月5日付でEnvironmental Health Perspectives誌に発表されました。この研究では、2001-2002年に実施されたNHANES(米国民健康栄養調査:National Health and Nutrition Examination Survey)に参加した12歳以上の男女2299例を対象にして、過塩素酸塩の尿中レベルと甲状腺機能ホルモン(TSH)、総チロキシン(T4)の血清中レベルの関連を評価しました。解析の結果、男性では過塩素酸塩はT4 やTSHの有意な予測因子ではありませんでしたが、女性全体で過塩素酸塩はT4、TSH両方の有意な予測因子となっていました。尿ヨウ素濃度が100 g/L未満の女性では、過塩素酸塩はT4低下(p
< 0.0001)とTSH上昇(p = 0.0001)の有意な予測因子でした。尿ヨウ素濃度が100 g/L以上の女性では、過塩素酸塩はTSH上昇(p = 0.025)の有意な予測因子でしたが、T4(p = 0.550)との有意な関連は認められませんでした。この研究成果から、これまで有害な影響はないとされていた低濃度であっても、過塩素酸塩への暴露はT4、TSHレベルに影響すると分かりました |
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この研究では、2001-2002年に実施されたNHANES(米国民健康栄養調査:National Health and Nutrition Examination Survey)に参加した12歳以上の男女2299例を対象にして、過塩素酸塩の尿中レベルと甲状腺機能ホルモン(TSH)、総チロキシン(T4)の血清中レベルの関連を評価しました。解析の結果、男性では過塩素酸塩はT4 やTSHの有意な予測因子ではありませんでしたが、女性全体で過塩素酸塩はT4、TSH両方の有意な予測因子となっていました。尿ヨウ素濃度が100 g/L未満の女性では、過塩素酸塩はT4低下(p
< 0.0001)とTSH上昇(p = 0.0001)の有意な予測因子でした。尿ヨウ素濃度が100 g/L以上の女性では、過塩素酸塩はTSH上昇(p = 0.025)の有意な予測因子でしたが、T4(p = 0.550)との有意な関連は認められませんでした。この研究成果から、これまで有害な影響はないとされていた低濃度であっても、過塩素酸塩への暴露はT4、TSHレベルに影響すると分かりました。 |
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コルチゾール |
コルチゾールは周期的な分子挙動を経て持続的に生成される |
2007-04-27 -
ストレスや外傷を受けると、副腎はコルチゾールを分泌して身体機能が正常化するのを助けます。このホルモンの作用は多様であり、免疫機能や記憶に様々な影響を与えます。たとえば免疫活性を低下させたり、短期間の暴露では記憶形成を助けるが大量・長期間の暴露では記憶を障害したりします。Biotoday |
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エストロゲン |
「骨壊し屋」女性ホルモンが抑制 東大教授チーム解明 |
閉経後の女性が骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりやすい詳しいメカニズムを東京大の加藤茂明教授(分子生物学)のチームが突き止め、7日付の米専門誌セルに発表する。閉経で女性ホルモンが減ると、「骨の壊し屋」の細胞が増えてしまうためだという。新たな治療薬の開発に役立つと期待される。 体内では新しい骨ができる一方、古い骨が壊れている。この新陳代謝のバランスが崩れ、壊れるほうが増えたのが骨粗鬆症だ。国内では1000万人を超えるという。 女性ホルモンのエストロゲンが減ると骨粗鬆症になりやすいことは知られている。ただ、骨の新陳代謝のバランスが崩れる仕組みは不明だった。 骨をつくる骨芽細胞を多くの研究者が調べている中、加藤教授は骨を壊す「破骨細胞」に注目。マウスの破骨細胞でエストロゲンが働かないようにすると、骨がすかすかになった。逆に、エストロゲンを働かせると破骨細胞の数が減った。 加藤教授は「閉経してエストロゲンが減ると破骨細胞が増えすぎ、骨が減ってしまうのだろう」とみている。 野田政樹・東京医科歯科大難治疾患研究所長は「破骨細胞に対するエストロゲンの作用を示した画期的な成果だ。新たな治療薬への道を開くと期待される」と話す。 Asahi.Com |
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IFN-g |
IFNγ遺伝子の多型が原因で多発性硬化症の発現に男女差が生じる |
2005-01-29 03:28:29 IFNγの発現率は男女で異なり、多発性硬化症は男性に比べて女性でおよそ2倍おきやすいことが知られています。またインターフェロンγ(IFNγ)治療は多発性硬化症を悪化させます。この知見をもとにして、INFγの発現に影響を与えるIFNγ遺伝子の多型の有無を、多発性硬化症患者とそれ以外の人で大規模に比較しました。比較したところ、男性ではIFNγの発現を高める遺伝子多型を持つ割合が少なく、その結果、男性の方が女性より多発性硬化症になりにくくなっていると考えられました。つまりIFNγ遺伝子の多型は多発性硬化症で発現率に男女差が生じる原因のひとつと示唆されました。2005年1月27日のGenes and Immunity誌に発表された研究成果です |
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グレリン |
グレリンは老化で衰えていく胸腺機能を回復させる |
2007-09-14 -
適応免疫、Tリンパ球生産、T細胞受容体レパートリーの加齢による低下は主に胸腺機能の低下に起因しています。Biotoday |
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アディポネクチン |
タボ対策 カテキン引き出せ 「冷ました湯で茶葉2回まで |
中高年にとって気になる、肥満をはじめとしたメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)対策に、緑茶の効果が注目されている。(田村良彦)お茶どころ、静岡県の掛川市立総合病院では2005年10月、院内に緑茶医療研究センターを設立。副院長の鮫島庸一(さめしまよういち)さんを中心に、お茶を利用した生活習慣病対策に取り組んでいる。メタボリックシンドロームになりやすいC型肝炎の患者24人に、市の茶商組合の協力で精製してもらった緑茶粉末を1日6グラム(お茶20杯分に相当)、1か月間毎日飲んでもらい、血中のアディポネクチンというホルモン物質の量を調べた。アディポネクチンは内臓脂肪から分泌されて、動脈硬化を防ぐ働きがあるが、メタボリックシンドロームの人では少ないことが知られている。緑茶粉末を飲んだ後では、平均15%増加しており、特に実験前に血中濃度が低かった人では20%以上増えていた。鮫島さんは「アディポネクチンを増やす化学物質の研究が世界中で盛んだが、身近で安全という面からも、お茶に勝るものはない」と、強調する。同市では来年度から、健診でメタボリックシンドロームと診断された人約1000人を対象に、緑茶粉末を飲んで効果を調べる検証に取り組む予定だ。 お茶が体に良いことは、よく知られている。静岡県立大学副学長(食品栄養科学部教授)の木苗(きなえ)直秀さんによると、緑茶に含まれるカテキンをはじめとした成分には、ラットを用いた実験や、緑茶を飲む量と病気の発症を調べた調査などで、コレステロールや血圧、血糖値を下げたり、胃がんの発症を減らしたりといった効果が報告されている。カテキンの濃度を高めたり、血糖値を下げる繊維成分を加えたりしたお茶は、健康増進効果に国が“お墨付き”を与えたトクホ(特定保健用食品)商品としても人気だ。お茶は、入れ方や回数によっても、含まれる栄養分は大きく異なる。木苗さんは、全国14か所の食品衛生研究所などに協力を求めそれぞれの地域で入れたお茶をポットに入れて集めたところ、カテキン濃度には約2倍の差があった。 木苗さんによると、「やや冷ましたお湯を用い、同じ茶葉で2回まで」が、栄養分が豊富で風味を失わないお茶の入れ方だ。お湯の温度は低い方が、お茶の成分はゆっくりとしみ出す。通常の煎茶(せんちゃ)で適温とされるのは70度。木苗さんが、抽出回数によるカテキン濃度の違いを実験したところ、2回目まではほぼ同じだが、3回目以降になるとカテキン濃度は5分の1以下に激減した。 |
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アディポネクチン |
脂肪細胞から出てくる善玉物質。 |
「脂肪細胞が分泌する生理活性物質(サイトカイン)で、松澤裕次住友病院院長らが1996年に発見した。他のサイトカインと比べて、血液中の含有量は数ケタ多い。・肥満になるほどアディポネクチンの分泌量が低下する。・同じ肥満でも皮下脂肪でなく内臓脂肪が溜まると分泌量が減る。・血中のアディポネクチン量を一定に保っておくと動脈硬化の進行を遅らせることができる。【増やすには】アディポネクチンを増やすには、基本は運動。激しい運動でなくても日常生活にウォーキングを取り入れるだけで、数ヶ月で効果が出てくる。ウエストのサイズが小さくなると、アディポネクチンの分泌量が増えたと考えても良い。また、大豆を食べると血液中のアディポネクチンレベルが上がることも分かってきた。大豆に含まれるタンパク質が脂肪細胞の中にあるアディポネクチンを合成する機能を高めるらしい。 |
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テストロン |
内因性テストステロンレベルが低い男性は死のリスクが高い |
2007-12-01 -
40-79歳の英国男性11,606人を対象にした10年間の試験の結果、心血管疾患による死亡(心血管死)・癌による死亡・全死亡と内因性のテストステロンレベルが負に関連すると分かりました。Biotoday |
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オステオポンチン |
オステオポンチンは、マルチタレント! |
コラーゲンに比べると健康な皆さんの体の中で、オステオポンチンが存在する場所は限られています。しかし、非常に重要な多くの機能を担っています。先ずは、皆さんの尿の中に多量に含まれています。尿路結石という病気をしっているとおもいます。石が体の外に出るときに非常に強い痛み発作を起こすことがあります。多くの場合、カルシウムからなる結石です。オステオポンチンが石の核になっていて、カルシウムを結合しています。正常な皆さんの尿中にオステオポンチンがあるのは、石を作らないように、カルシウムを結合して体外に排泄する役目をおっていると考えられています。皆さんの皮膚に傷がつくと、その部分でオステオポンチンの産生が高まります。オステオポンチンが産生されないと、傷の治りがわるいことがわかっています。それと皆さんの殆んどが、お母さんの母乳で育ったと思います。母乳の中にはたくさんのオステオポンチンが存在しています。ここでも重要な機能をしていますが、今回の話と直接関係しないので別の機会に説明することにします。 |
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オステオポンチン |
関節リウマチとオステオポンチンの関係 |
図1にしめすように、正常の関節は、関節包という袋で包まれていて、直接骨と骨が接触しないように、表面が軟骨で覆われていますが、滑膜で産生された間接液が表面を潤しています。関節リウマチの軟骨や滑膜ではオステオポンチンが大量に作られています。このオステオポンチンは正常のオステオポンチンでなく、病巣でつくられた酵素によって切断されています。酵素によって切断されると、正常では表面には顔を出していないオステオポンチンに存在する悪玉部位が露出されるようになります(図2)。これが関節内に炎症を起こす悪の根源です。後で紹介するような関節の変形や破壊をおこし、人工関節に置換しなければ歩行もままならない状態になります。 |
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オステオポンチン |
オステオポンチン中和抗体の開発 |
私たちは、オステオポンチンに対する中和抗体を開発しました。 中和抗体とは、予防注射のことを思い出していただければ理解できると思います。インフルエンザなどの流行前にワクチンを打ちますが。これにより中和抗体が体内で産生され、インフルエンザに結合してウイルスの活動を抑制することができるわけです。オステオポンチンに対する抗体を幾つも作成しました。そのうち正常なオステオポンチンに結合する抗体、それと切断されて始めて表面に露出される悪玉部位にのみ結合する抗体を作成することに成功しました。この悪玉部位のみに結合する抗体は正常なヒトに注射してもオステオポンチンとは結合できませんので、副作用の心配はありません。この悪玉部位はせいぜいアミノ酸7つのきわめて微小なものです。サルを用いた関節炎の治療では、非常に良好な結果が得られています。 実際に患者さんに使用できるようになるまでには、幾つかの山を越えなければいけませんが、その第一段階として、某製薬会社により、まもなくヨーロッパで第1相臨床試験(正常人への投与により安全性をチェック)を開始します。 北海道大学遺伝子病制御研究所分子免疫分野では、多くの研究者が日夜を問わずオステオポンチンに関する研究を行なっており、オステオポンチンが、関節リウマチのみならず、色々な難治性炎症性疾患(クローン病、多発性硬化症、肝炎、ぶどう膜炎)や癌転移に関係している事が明らかになっています。 (参考文献 今重之、上出利光。オステオポンチンを標的とした関節炎の治療。分子免疫、2巻、3号、2005年、東京、先端医学社。) |
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ホモシステイン |
ホモシステイン高値が糖尿病網膜症の危険因子の可能性 |
2 型糖尿病患者のホモシステイン高値は網膜症の危険因子かもしれないと,オーストラリアのグループがDiabetes
Careの 1 月号に発表した。ホモシステインは心血管および非糖尿病性の眼血管閉塞性疾患の危険因子だが,糖尿病網膜症との関係についての研究結果は一貫していない。この研究は
2 型糖尿病患者168例を対象に,血中ホモシステイン値と糖尿病網膜症との関連を検討したものである。その結果,糖尿病網膜症がある患者の血中ホモシステイン値は平均11.5μmol/Lで,網膜症がない患者の9.6μmol/Lと比べて有意に高値であった(P=0.001)。ホモシステイン値と糖尿病網膜症の関係は腎機能障害では説明できず,糖尿病網膜症の他の主要危険因子(糖尿病罹病期間,HbA1c値,収縮期血圧)とも独立していた。同グループは「血中ホモシステイン高値は,2
型糖尿病患者における網膜症リスクの有用なバイオマーカーあるいは新しい危険因子となる可能性がある」としている。Brazionis L, et al.
Diabetes Care 2008; 31: 50-56. |
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L-カルニチン |
L-カルニチンは胚の発達を改善する |
2008-02-10 -
マウス胚を用いた実験から、L-カルニチン入りの培養液で胚を培養するとDNA損傷が減って胚が胚盤胞の段階まで発達する割合が改善すると分かりました。Biotoday |
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