友の会会報 No.14
2008.01
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◆特集◆
特集@バイ・ディジタル O-リングテストによる難病の診断と治療―藍を用いた症例―下津浦康裕先生 (下津浦内科医院 院長)

学会発表レポート 歯科統合医療の中でのBDORT バイ・ディジタルO-リングテストに関わる諸問題

O-リングのわ  
ORTでの患者 体験談
友の会会報Vol.14 (PDF版)  ダウンロードしてご覧下さい
<連載>仙人伝説
林原グループ代表 林原 健 氏
<連載コラム>
O-リングテストのABC
O−リングテスト創始者の大村恵昭教授の
最近の研究について
日本BDORT協会ニュース
友の会会報 NO.13
January,2008
友の会会報 NO.12
November,2006
友の会会報 NO.11
November,2006
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November,2004
友の会会報 No.7
November,2003
友の会会報 No.4
November,2002
 
友の会会報No.3
November,2002
友の会会報 No.2
November,2001
O−リングテスト時に生じるキャンセル現象
友の会会報 創刊号
November11,2000
第4回国際シンポジウム
塩分摂取について』  
バックNO.
2007.06.25

毎月初めに更新

バックNO.2005/7月〜12月

バックNO.2005/1月〜6月
バックNO.2004

協会員医師による健康ワンポイント
今月の質問
生理痛に対して針灸師として
どのような治療をされているか?

2007.06.25

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バイ・ディジタルO−リングテストに相当の知識と経験があり、実力があると認められた先生のリスト

特集A



学会発表レポート@


歯科統合医療の中でのBDORT 福岡博史先生 医療法人社団明徳会福岡歯科統合医療研究所 (Bi-Digital O-Ring Test アドバンスセミナー 平成19845日昭和大学歯科病院にて)Bi-Digital O-Ring Test in Integrative MedicineHiroshi Fukuoka D.D.S., Ph.D, Cert. ORT-DDS(1Dan)

近年、歯科の分野でも、生活習慣に基づく難治性疾患、歯周病との全身疾患との関係、咬合と前進との関係、歯科材料の全身への影響、口腔心身症など従来の機械論的・局所的な歯科治療では解決できない諸問題が増加しています。そんな中で、ホリスティックな健康観に立脚する歯科統合医療への期待は大きく、当研究所でもその実践に向けて日々研究をしています。統合医療を実践する上で重要なことの1つは、近代医学そして様々な相補・代替医療の中から、患者にもっとも適切な治療法をコーディネートし、オーダーメイドの医療を提供するということです。このことは、集団(Mass)を対象とした西洋医学を学んできた私達にとって、簡単なことではありません。そこで求められるのは個性を判断できる新しい医療体制で、遺伝子等による検査が日常臨床の中で普遍的なものでない現在においては、大変難しいことです。それを解決するのが、Bi-Digital O-ring Test (OMURA,Y. 1977-2007.以下BDORT)医学だと思います。BDORTは通常の医学だけではなく全てを網羅した医学という意味ですばらしいと思います。歯科は口腔内だけでなく全身が関わっています。そのことを最もアピールできるのはBDORTだと思います。また、歯科科と医科がBDORTを通して共通の場で学べることも素晴らしいと思います。私は、歯科医の仕事は、口腔内の環境の整備をすることだと考えています。口腔内には500種類以上の細菌がおり、歯垢の中には10億個位の細菌がいます。そこには1つの生態系があり、生態系を守って口の中に治癒の場を作ることが歯科医の仕事です。これは東洋医学を学んでいる者には当たり前の話しで、人体を一つの小宇宙と考えれば口腔内も一つの小宇宙なのであり、それが保てれば人間の体の健康も守れるということです。この様な考えの下、歯科現場で私が実践していることを紹介します。 まず、@齲蝕や歯周病への対応。これは、歯科疾患と全身との関係。天然素材による害のない歯磨剤の開発などがあります。A歯科材料の選択。これは生物学的(金属アレルギー、BDORTなど)、電気的(電圧など)、力学的(かみ合わせ、歯軋り、食いしばり)の3つを考える必要があります。よく、口の中の金属を全て外せば病気が治るという方もおられますが、この3つをトータルで考える必要があります。そしてBニュートリション(補)とデトックス(瀉)などがあります。私は、咬合調整はほとんど間接法で行っています。スクリーニングは、第二頚椎辺りを指標として行っています。最近の試みとしては、ミクロのかみ合わせの調整でテロメアがどう変化するかをみています。このようなことができると予防医学としても歯科治療が前進すると思うからです。また最近、インプラント治療が話題になっています。インプラント治療は電磁波障害などにつながり、よくないとする意見もあります。しかし、私は年間100例以上インプラント手術を行っています。なぜなら、インプラントは入れ歯に比べてかみ合わせが良かったり、患者さんのQOLQuality of Life)の向上につながると思うからです。私自身も、きっとインプラントを選択すると思います。ただし、インプラント手術は異物を入れるわけですから、きちんとした検査やケアを行うことは必須です。もちろんインプラント自体がBDORTでチェックして合わない場合は決して行いません。検査は、通常の模型検査、血液検査、X線撮影などと、BDORTによる、抗生物質、鎮痛剤、麻酔薬などの選択を必ず行います。その他、マッサージ、リフレクソロジーなど、代替医療を応用する事によって、なるべく身体に負担の少ないようにしています。そこまで、きちんとケアをして始めてインプラント手術ができるわけです。最近、BDORTを理解してもらうにはどうしたらよいかが、よく議論されていますが、私は、規約に基づききちんと臨床に応用していることを訴えるのが一番良い方法ではないかと思います。私自身の経験ですが、BDORTに関して若干疑問をもっていた先生に、BDORTの学会規約を見せ、BDORTを行った後は、西洋医学的な診断法で追試をしなければいけないこと、認定医試験の厳しさなどをお話した結果、BDORTはきちんとしていることを理解してくれました。私は、日常臨床で、毎日BDORTを使っていますが、とにかく、毎日BDORTを使うことを実践してもらうと良いと思います。臨床歯科の先生方は、一日中患者さんを診察し、その中で、BDORTを診療に使うというのは中々大変な事だと思います。しかし、毎日使っているとだんだんと自信がついてきます。患者さんの幸せのため、規約に基づきBDORTをきちんと勉強し、そしてBDORTの精度を常に高める努力をすることこそ一番重要なことではないかと思います。


学会発表レポートA

バイ・ディジタルO-リングテストに関わる諸問題外部制度管理・法的問題・エビデンスについてー 出口一樹先生 (岐阜県中濃保健所)(Bi-Digital O-Ring Test アドバンスセミナー 平成19845日昭和大学歯科病院にて)The problems about Bi-Digital O-Ring Test -Precision management, legal problem and evidence- Kazuki Deguchi M.D., Cert. ORT-MD(3Dan)  Director of Seki Public Health Center in Gifu prefecture                                  バイ・ディジタルO-リングテスト(OMURA,Y. 1977-2007.以下BDORT)が、1981年に発表されて以来、その学問的内容と組織は発展してきましたが、それに伴って解決するべき問題が生じています。今回は外部精度管理・法的問題・エビデンスの観点からそれらの問題を考えてみたいと思います。

1.外部精度管理について

BDORTの基本は定性および定量試験であり、病院あるいは試験検査所で行われている通常の検査と同等の信頼性を得るためには、精度の管理を行う必要があると思います。病院、試験検査所では、精度を保証するために、国際標準化機構International Standard Organization (ISO)の規格、優良試験所基準 Good Laboratory Practice(GLP)の導入が推奨されています。また試験検査の精度を確認するために、外部精度管理が導入されることが多くあります。この制度は第三者組織が病院・検査試験所に対して未知の試料を配布して検査をさせ、その制度を判定するものです。BDORTを行う医療機関がどの程度正しくやっているのかということを保証するには、どうしても外部精度管理を行う必要があります。そこで、私の提案としては、O-リングテスト協会が基準を定め、第三者機関が医療機関の行うBDORTの外部精度管理を行うことが良いと思います。具体的な例としては、例えば、第三者機関が検査の試料やレントゲン写真を医療機関に送付し、それをO-リングテストで判定・測定してもらいどの程度の精度があるかを判定するものです。

2.法的問題

一般的に医師の行為に関しては「医師法」、医療施設に関しては「医療法」があります。「医師法」に抵触するかどうかの判断は、司法(警察・検察)が行い、「医療法」上の問題があるかの判断は都道府県知事(実際には知事からの委任による保健所長)が権限を有しています。医療事故が発生した場合は、司法は医師に対して刑事責任を問い、都道府県は医療施設に対して行政処分を行い、重大な違反に対しては医道審議会による医師の処分が行われることもあります。国は診療を行う専門家(医師等)とその組織(病院等)に医業の独占的許可を与え、その免許範囲の責任を負わせているのであって、その範囲を超えた「医師・医療機関の所属する協会・学会等」に対して刑事責任を問い、行政処分を下すことはありません。これまで、BDORTによる治療を受けた患者の訴えに対してO-リングテスト協会が対応に苦慮していることが報告されていますが、そもそも協会は刑事責任・行政処分を受ける立場にはありません。そのような考え方に立脚して協会が抱えている問題を整理・再検討していく必要があるのではないかと思います。

3.エビデンス

BDORTでは、癌・難病などに対して金属・化学物質・アスベストなどの排出と細菌・ウイルスなどの感染症に対する抗菌・抗ウイルス物質を投与することにより治療効果を上げています。この治療が効果的だと証明するには、「科学的機器による判定」や「動物実験による確認」が必要だという意見があります。しかし、これらの方法は「臨床医学の治療効果」を科学的に判定するのに、必ずしも必要とは言えません。例えば、動物実験によってBSEがマウスには感染しないことが分かっても、そのことは人間にBSEが感染するかどうかの答えにはなっていません。現在、治療法の効果を評価するための研究方法は、いわゆるくじ引き試験といわれるランダム化試験Randomized Controlled Trial (RCT)が、最高の方法といわれています。これは、母集団からランダムに選んだ患者をさらに均等に二群にわけ、新治療法と従来の治療法で試し、その結果を統計学的に評価するものです。BDORTならば、BDORTでの治療と、現代医学的治療とに分け、その結果を統計学的に評価すればよいわけです。この方法は、疫学に基づいていますが、日本は疫学を導入すべき時に、文部科学省が疫学と統計学を誤解し、コンピューターを大学に導入しただけで、疫学者の養成を怠ったため、疫学自体の発展が遅れてしまいました。BDORTを他の科学者にも認めさせ、国際的なジャーナルにもBDORTを掲載するためには、ランダム化試験は必要なのです。以上の考えより、私はO-リングテスト協会内には、精度管理委員会、法律検討委員会、RCT委員会なるものを組織し、現在の問題点を解決する必要があると思います。


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